大盛況に終わった子供たちのニュルンベルク公演。2003年を皮切りに概ね隔年開催して、今回が7回目だった。入場無料のコンサートなのだが、2010年くらいから2000名以上の聴衆が集まる。今年は2400名で満員御礼状態。早々にチケットが無くなり、1か月くらいお断りとお詫びに終始したと聞く。
チケットを現地で裁くのは、お付き合いの長いエージェントのみなさん。ドイツ在住が長い日本人数名のスタッフとだけ申し上げるにとどめるが、彼らの献身ぶりなくては絶対に実現しない演奏会である。
子供たちの引退公演となるスペシャルコンサートの運営に後援会とOGの献身が必要なのと同じく、ドイツ公演にだって裏方が不可欠だ。それら全て現地スタッフにゆだねられている。子供たちの保護者でもなければ親類でもないのだが、その献身ぶりたるや想像や常識の斜め上をゆく。保護者後援会が捧げるのと何ら遜色ない奮闘ぶりにただただ頭が下がる。説明の不能のそのモチベーションはどこから来るのかとずっと考えていた。
一つは、訪問ごとに必ず完全にメンバーが入れ替わってしまうにもかかわらず、固く維持される演奏の水準だ。これは明らかだ。同時に演奏の周辺に存在する所作立ち居振る舞い、キビキビとした動き、音楽に心を込めようとする意思のもと団結するメンバーシップ。まっさらのステージにオーケストラの座席をあっという間に整然とセットする規律。挙げればきりがない。これら顧問生徒自身のアクションの結果が理由の一つにはなっている。
このほどもう一つの理由が思い浮かんだ。
現地スタッフは、もはや保護者後援会と同じだ。後援会のニュルンベルク支部が存在すると考えることで、全てカラリと説明がつく。
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