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独逸日記

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    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

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    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

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カテゴリー「002 ドイツ旅行①」の44件の記事

2016年4月30日 (土)

地図みやげ

ドイツを旅行する知人に土産をねだっておいた。

このほどそれが手元にやってきた。

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ドイツの地図の数々。2012年ドイツ旅行を前に買い求めた2008年版がもうボロボロなので本当にありがたい。

でもってこれが、サプライズ。

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ブンデスリーガ2部の1FCニュルンベルクのビアマグだ。もしかすると来季1部昇格できるかもしれない位置にいる。

それから。

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同じく1FCニュルンベルクのワイン。おそらくQbAクラス。クラブのエンブレムにとともにブドウ品種「Silvaner」が強調されているあたりにフランケンの誇りを感じる。ドイツ伝統の「糖度」を尺度にする限り、昔でいう「QmP」認定は受けにくい。

まあ、このずっしり感は何にも代えがたい。飲めないし使えない。

スペシャルコンサートまであと15日。

2016年4月26日 (火)

お礼参り

先週の土曜日、ドイツ捕虜慰霊碑に華を手向けてきた。子供たちのドイツ公演の無事を祈願していたから、無事の帰国を報告しに出向いた。霊園内はつつじが満開。絶好の日よりだというのに、霊園内は閑散としており、公演の成功をじっくり報告するにはよい環境だった。

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スペシャルコンサート まであと19日

2016年4月 9日 (土)

ニュルンベルク支部

大盛況に終わった子供たちのニュルンベルク公演。2003年を皮切りに概ね隔年開催して、今回が7回目だった。入場無料のコンサートなのだが、2010年くらいから2000名以上の聴衆が集まる。今年は2400名で満員御礼状態。早々にチケットが無くなり、1か月くらいお断りとお詫びに終始したと聞く。

チケットを現地で裁くのは、お付き合いの長いエージェントのみなさん。ドイツ在住が長い日本人数名のスタッフとだけ申し上げるにとどめるが、彼らの献身ぶりなくては絶対に実現しない演奏会である。

子供たちの引退公演となるスペシャルコンサートの運営に後援会とOGの献身が必要なのと同じく、ドイツ公演にだって裏方が不可欠だ。それら全て現地スタッフにゆだねられている。子供たちの保護者でもなければ親類でもないのだが、その献身ぶりたるや想像や常識の斜め上をゆく。保護者後援会が捧げるのと何ら遜色ない奮闘ぶりにただただ頭が下がる。説明の不能のそのモチベーションはどこから来るのかとずっと考えていた。

一つは、訪問ごとに必ず完全にメンバーが入れ替わってしまうにもかかわらず、固く維持される演奏の水準だ。これは明らかだ。同時に演奏の周辺に存在する所作立ち居振る舞い、キビキビとした動き、音楽に心を込めようとする意思のもと団結するメンバーシップ。まっさらのステージにオーケストラの座席をあっという間に整然とセットする規律。挙げればきりがない。これら顧問生徒自身のアクションの結果が理由の一つにはなっている。

このほどもう一つの理由が思い浮かんだ。

現地スタッフは、もはや保護者後援会と同じだ。後援会のニュルンベルク支部が存在すると考えることで、全てカラリと説明がつく。

2016年4月 7日 (木)

国際電話

MLBのチャンピオンを決めるワールドシリーズ。めでたく優勝したチームのロッカールームに、大統領から直接、祝福の電話が入るというしきたりがある。プロフットボールのチャンピオンを決めるスーパーボウルでも同じことが起きていると聞く。

次女の後輩たちのドイツ公演旅行の目的、それはニュルンベルクでの演奏会だ。今年で7回目を数えるニュルンベルク公演は、2300もの聴衆を集め大成功に終わった。その夜、同行した保護者を交えての打ち上げパーティーがあった。日本時間4月3日午前3時だったが、私がその会場に国際電話で祝辞を伝えた。

旅行代理店の粋な提案で実現した。当日まで生徒たちにも内緒のサプライズだった。

大統領になった気分。いやいやそこは大統領でなくメルケルになった気分。

2016年4月 5日 (火)

三断ち解除

次女の後輩たちがドイツ公演から無事帰国した。ブラームス、ビール、コーヒーをささげた甲斐があった。昨夜三断ちを解除した。神様ありがとう。

三断ち解禁にはザクセン王室御用達のラーデベルガー。

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2016年3月15日 (火)

ご加護の催促

次女の後輩たちのドイツ公演を控えて、安全祈願に出かけた。行き先は千葉県習志野市の習志野霊園。1914年第一次世界大戦勃発とともに日英同盟を根拠にドイツに参戦した日本は、中国・青島にあったドイツ要塞を攻略した。抵抗むなしく陥落し、数千名が捕虜となって、日本国内の数か所に分かれて収容された。そのうちの一か所が千葉県の習志野市にあった。千葉県に根を下ろしたオーケストラの伝統や、ビールやソーセージ製造のルーツをこのあたりに求める説もある。

捕虜の扱いは人道的であったと聞いている。しかし、帰国が決定するという時期になって、スペイン風邪の流行によりおよそ30名が落命した。習志野霊園には彼らの慰霊碑があり、毎年11月にはドイツ大使館からも数名の参加のもと、慰霊祭が開かれる。

次女の後輩たちは、昨年11月の慰霊祭に列席し、花を手向けドイツ国歌を演奏した。ドイツ公演を前に気持ちを高めてゆく手順の一環だ。ドイツを好きになることで演奏に心がこめられるからだ。効果のほどは劇的だった。将兵一人一人の名前と階級が読み挙げれて厳粛な雰囲気が充満する中、乙女らのドイツ国歌が心に響いたという声が寄せられたと聞く。大使館関係者のあたりと凛と引き締める敬礼、遠い日本で亡くなった同胞への尽きせぬ思いの深さに心揺さぶられるものがある。

だからというわけではないのだが、13日の日曜日に同慰霊碑を訪問し、花を手向けて子供たちのドイツ公演のためにご加護をと祈った。

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2014年7月26日 (土)

インゴルシュタット経由

今や2年前となったドイツ旅行。旅行代理店のセッティングの範囲内でも、十分に楽しめる旅行だったのだが、長男と私は策をめぐらせた。ポイントは2012年4月2日の午後、ニュルンベルクで半日の自由行動の時間をどう過ごすかだった。

せっかくのドイツで何とか鉄道に乗りたいと欲して、ニュルンベルクから1駅だけICE乗車にトライするというものだった。クララの訃報に接して、イシュルから急遽フランクフルトに向かうブラームス傷心の旅路と重なるレーゲンスブルク-ニュルンベルクを含む旅程と決めた。ここまではよい判断だったが、単にニュルンベルクとレーゲンスブルクの往復にしたのが、無策だった。同じ線を行って帰るだけというのは、いかにも芸がなかった。

13時28分ニュルンベルクから真南にインゴルシュタットに向かう。この区間はドイツが誇るICE専用線で、時速300km運転が行われている。インゴルシュタット駅の直前にアウディトンネルをくぐる。距離にして90kmのインゴルシュタットには14時01分に着く。平均時速で180kmとはさすがだ。ここからは在来線に乗り換える。14時32分発のニュルンベルク行き各駅停車だ。ニュルンベルク着は15時32分。平均時速は70kmになってしまうから、ICEの速さを実感する。ここで1時間の待ち合わせの間にドナウ川岸まで往復する。

レーゲンスブルク発は16時29分で、ニュルンベルク着は17時25分だからホテルでの夕食にピタリと間に合ったはずだ。絶対にこのルートにするべきだったが、後の祭り。

2014年7月23日 (水)

3線の記憶

複線か複々線が馴染み深い日本では、3線の併走は少数派だ。先般のドイツ旅行で最初に泊まったレヴァークーゼンのホテルから、レヴァークーゼンミッテ駅が近かった。当然駅に出向いたが、それが何と3線だった。ドイツではこんなものかと思って気にも留めなかったのだが、最近はまっている「アイゼンバーンアトラス」で確認すると、3線になっているのは、レヴァークーゼンミッテ駅の前後だけで、両隣のバイヤーヴェルク駅とキュペルステーク駅は複々線になっている。

レヴァークーゼンミッテ駅は人口13万人を擁する同市の中核駅なのに、その周辺だけ複々線が途切れているのは、大変不思議だ。市の表玄関の駅がなんだか邪険にされている感じがする。

市の成り立ちを考えると少しは合点がゆく。そもそも同市は100万都市ケルンの北に位置するベッドタウンという側面がある。近郊鉄道のSバーンはそのケルンから伸びてくる。さらに同市は大製薬会社バイエルの企業城下町にもなっている。レヴァークーゼンミッテ駅の一つ手前の、バイエルヴェルク駅は文字通りバイエル工場の意味だ。

それにしても、「EISENBAHNATLAS」恐るべしだ。線路が3線か複々線か律儀に書き分けている。旅の記憶がまざまざとよみがえる。

2014年4月 3日 (木)

後で知った事

2年前の4月3日の朝、ドイツ旅行最後の朝だった。長男と私はまたまた早起きをして、ニュルンベルク駅から地下鉄で9つ目のフュルトに行くことにした。ドイツ最初の鉄道がニュルンベルク-フュルトの間に敷かれたことを知っていたからだ。それで帰路にはDBを利用するという魂胆。行きかえり同じではつまらないからだ。

当時の線路は既に撤去されていると聞いていたのだが、「世界を動かした50の鉄道」という本の中に、ニュルンベルク-フュルト間の途中駅が掲載されていた。ニュルンベルクに近いほうから「エベルホルツホフ」と「ムッゲンホフ」だ。いやはや驚くばかりだ。我々が往路に利用した地下鉄の駅9つの中に「エベルホルツホフ」と「ムッゲンホフ」の両方が存在したのだ。よくよく調べてみると、地下鉄は開業当時のルートヴィヒ鉄道のルートをほぼトレースしていることがわかった。

我々がドイツ最後の朝をフュルト詣でにしたのも、行きに地下鉄を選んだもの偶然なのだが、知らぬ間にルートヴィヒ鉄道の跡を辿ったことになる。

2014年3月29日 (土)

Dampferbahn-Leverkusen

記事「Eisenbahnatlas」で言及したドイツ鉄道地図は、お楽しみに底が無い感じで、最早ドロ沼。2012年春に次女たち高校オケをおいかけたツアーでの最初の宿泊地レヴァークーゼンでのお話。二年前の3月29日朝の散歩で駅に立ち寄り、そこで周辺地図を見て、サッカー、ドイツブンデスリーガ所属のレーヴァークーゼンのホームグランドが近いの知って足を伸ばした。

ホテルからゆっくり歩いて15分の距離だった。きれいな小川の畔を歩いていると、やがて市立公園の木立の中に、鉄道線の跡を見つけた。遊園地の遊覧鉄道であるのは明らか。軌道幅は30センチくらいだった。転車台の跡まで残っていたからここを蒸気機関車が走っていたと推定したものだ。

先般、買い求めた「ドイツ鉄道地図」の146ページ、ケルン近郊の拡大図に目を凝らすと、レヴァークーゼンミッテ駅の東側に「Dampferbahn-Leverkusen」と書かれて傍らに名所の印が打ってある。あんな遊覧鉄道の廃線跡がキチンと載っていたということだ。

この手の必殺の網羅性が、なんだかドイツ人っぽい。自分たちの旅の経験が地図で裏打ちされるのは嬉しい。あの夢のような朝からもう2年。

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