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カテゴリー「125 伴奏」の11件の記事

2015年10月23日 (金)

ピアニストの群像

そもそも「ヴァイオリンソナタ」という通称が適当ではない。本来は「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」だ。ピアノが先である。これは古典派の伝統だ。ヴァイオリンとピアノの二重奏ソナタにおいて、ヴァイオリンはピアノの添え物だった時代の名残だ。ブラームスの師匠筋のシューマンは、「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」としている。ロマン派の時代になって、「ヴァイオリン」を先に書くケースが増えていたのを、ブラームスは決然と古典派の原則を踏襲した。

名は体を表す。楽曲内における両者の位置づけが対等であることの予告でさえある。ヴァイオリンがきれいな旋律を奏でて、ピアノはその引き立て役という構図が勇敢に否定されている。「伴奏」という単語は厳に慎まねばならない。

と言いつつ、ヴァイオリンソナタ第1番第1楽章を題材にした今回の調査の結果を公表する際、その一覧表には行きがかり上ヴァイオリニストしか記載しなかった。迂闊であった。罪滅ぼしに、本日はピアニストたちを一覧化する。姓のアルファベット順に記し、相棒のヴァイオリニストと録音年を付記した。

  1. Affanassiev,Valery/Gidon Kremer 1987
  2. Anderszewski,Piotr/Viktoria Mullova 1995
  3. Angelich,NIcholas/Renaud Capucon 2005
  4. Aschkenazy,Vladimir/Itzark Perlman 1983
  5. Balsam,Artur/Szymon Goldberg 1953
  6. Barenboim,Daniel/Pinchas Zukerman 1974
  7. Bauer,Fritz/David Oistrakh 1972
  8. Bay,Emauel/Jascha Heifetz 1936
  9. Beroff,Michel/Augstin Dumay 1978
  10. Brautigam,Ronald/Isabelle van Keullen 1997
  11. Canino,Bruno/Salvatore Accardo 1997
  12. Casadesus,Robert/Zino Francescatti 1952
  13. Chernyavska,Marina/Elisabeth Batiashvili 1999
  14. Cherny,Alena/Ilya Grubert 2010
  15. Cooker,Paul/Yehudi Menuhin 1983
  16. Cooper Imogen/Sonia Wieder-Atharton 2006
  17. Deutsch,Helmut/Gerhart Hetzel 1992
  18. Eguchi,Akira/Tomoko Kato 2010
  19. Fachini,Flametta/Ludovico Tramma 2009
  20. Fischer,Edwin/Gioconda de Vito 1954
  21. Frankl,Peter/Kyung-Wha Chung 1995
  22. Gililov,Pavel/Mischa Maisky 1996
  23. Golan,Itmar/Shlomo MIntz 2003
  24. Goldstein,Yulia/Boris Goldstein 1987
  25. Graffnman,Gary/Henryk Szeryng 1971
  26. Hamaghuchi,Masumi/Thomas Brandis 2003
  27. Hough,Stephan/Robert Mann 1993
  28. Horszowsky,Mieczyslaw/Josef Szigetti 1951
  29. Ichino,Ayumi/Toru Yasunaga 1989
  30. Ito,Kei/Tgugio Tokunaga 1996
  31. Iwasaki,Shuku/Lola Bobesco 1983
  32. Kapp,Richard/Mela Tenenbaum 2004
  33. Katchen,Julius/Josef Suk 1967
  34. Liu,Xuesu/Daniel Gaede 2011
  35. Lortie,Louis/Augstin Dumay 2014
  36. Ludwig,Guenter/Alois Kottmann 1997
  37. Masselos,Wiliam/Toshiya Eto 1977
  38. Melnikov,Alexander/Isabell Faust 2007
  39. Mytnik,Andrei/Leonid Kogan 1955
  40. Naumuff,Emille/Patrice Fontanarosa 2008
  41. Neriki,Shigeo/Janos Starker 1990
  42. Oborin,Lev/David Oistrakh 1957
  43. Orkis,Lambert/Anne Sophie Mutter 2009
  44. Panenka,Yan/Keiko Urushibara 1992
  45. Peterson,John David/Lenny Schranz 2006
  46. Pires,Maria Joao/Augstin Dumay 1991
  47. Planes,Alain/Jean-Jacques Kantorow 1975
  48. Pommier,Jean-Bernard/Jaime Laredo 1983
  49. Richter,Sviatslav/OLeg Kagan 1988
  50. Roge,Pascal/Pierre Amoyal 1990
  51. Rubinstein,Artur/Henryk Szeryng 1960
  52. Ruvolo,Christian/Barbara Westphal 2010
  53. Sasaki,Saiko/Rainer Schmidt 1995
  54. Schmidt,Annerose/Heinz Schunk 1987
  55. Sebok,Gyorgy/Artur Grumiaux 1976
  56. Serkin,Peter/Pamera Frank 1996
  57. Serkin,Rudolf/Adolf Busch 1936
  58. Sinaiski,Evgueni/Thomas Albaertus Irnberger 2007
  59. Solti,Georg/Georg Kuenkampff 1947
  60. Stancul,asminka/Werner Hink 2002
  61. Sung,Hugh/Aaron Rosand 1993
  62. Takahashi,YUji/Iwao Furusawa 2005
  63. Tsachor,Uriel/Andrew Hardy 1997
  64. Vogt,Lars/CHristian Tetzlaff 2002
  65. Weissenberg,Alexis/Anne Sophi Mutter 1982
  66. Wuehrer,Friedrich/Wolfgang Schneiderhan 1952
  67. Zak,Jonathan/Simca Heled 2010
  68. Zakin,Alexsander/Isac Stern 1960

見ての通り、ブラームスのコンチェルトを録音している人も多い。CDを売る立場から申せば、知名度、話題性が高い方がいいに決まっている。オリジナルはともあれ、ひとまず「ヴァイオリンソナタ」と銘打って売られる以上、知名度や話題性で「ヴァイオリニスト>ピアニスト」というケースも目につくが、実に楽しいリストだ。

2009年6月 5日 (金)

ダイナミクスの空白

「野のさびしさ」op86-2には、意外なことに声のパートには音楽用語が置かれていない。テキストと音符を繰り返し眺めて、イメージがいくらでも湧いて出るのだが、「f」「p」のようなダイナミクス用語が歌手用のパートに現われない。伴奏のパートにだってたった4回の楽語と少々の<>が出現するだけだ。

これは何も「野のさびしさ」に限った話ではない。op32以降つまり中期以降の歌曲に共通して現われる傾向だ。

つまり、「テキストを読め」「伴奏を味わえ」というブラームスのメッセージだと思う。テキストの持つリズム、抑揚、フレージングを理解して、そのまま歌えばよろしいとブラームスが言っていると思う。もしかすると「判らなくなったら伴奏を聴け」と付け加えているかもしれない。

2009年6月 2日 (火)

夏の宵

「夏の宵」は作品85-1を背負った甘美な歌曲。大御所のハイネのテキストに真っ向から対峙したブラームスである。

昨今ほとんど亜熱帯まがいの東京の夏を思い浮かべてはいけない。ひんやりと涼しげな黄金色の月を見上げながら、夢ともうつつともつかぬ物思いにふける情景なのだ。暗示的な和音がピアニシモで2つ鳴らされた後、いきなり核心をつくような甘美な旋律が立ち上がって始まる。ピアノ四重奏曲第3番第3楽章アンダンテ、ヴァイオリン協奏曲第2楽章、「サッフォー頌歌」の冒頭旋律に連なる3度下降の系譜上にある。このとき「sempre pp e legato」と記されてピアノ左手に現れる「ファ-シ-レ-ファ-シ-ラ」という上行する分散和音は本作品のもう一つの肝である。

ニ長調の中間部を経て25小節目で冒頭旋律が回帰するとき、先の分散和音には「dolce」が加えられた上に、1オクターブ高くしかも右手で奏でられる。

これだけでも美しい。十分に美しい。

「夏の宵」に続く作品85-2には同じハイネのテキストに付曲した「月の光」という作品が置かれている。変ロ長調の調号「フラット2個」を与えられながら冒頭小節でいきなり「D」にフラットが奉られている。テキストが異郷での苦悩を匂わせていることと鮮やかにシンクロしている。

やがてそうした苦悩が爽やかな「月の光」によって打ち払われる。テキストがまさに「月の光」にさしかかるところで、前作「夏の宵」の冒頭旋律が密やかに回帰するのだ。ピアノ側の上行する分散和音までセットになっている。前作の25小節目での再現よりさらに1オクターブ高く鳴らされる。爽やかな月の光に心洗われる情景の描写だと思われる。あるいは、月の高度が徐々に増して行くことを象徴したかとさえ想像したくなる。

大切なものを掌にのせてそっと差し出すような「とっておき感」がここの売りである。ピアノのパートに現われた「dolcissimo」がその根拠だ。「この分散和音は前作に出現した2回に続く3回目と考えよ」という意図に違いあるまい。「前の2回よりもっとね」というブラームスのメッセージである。

そうとでも申さねば、この唐突な「dolcissimo」は説明がつかない。

2008年10月11日 (土)

アルペジオ

「分散和音」と訳されて違和感がない。本来同時に発せられるべき和音の構成音を、時間差を持って鳴らすことと解される。9月24日の記事「伴奏ルネサンス」の中で3大伴奏パタ-ンの一つとして挙げている。ベ-ト-ヴェンのスプリングソナタの冒頭に気持ちのいいアルペジオがある。鍵盤楽器以外の楽器にとって、複数の音を同時に発することは多少の困難を伴うから、和音を表現しようと欲した場合しばしば「分散和音」が指向される。

上記のような意味合いに加え、鍵盤楽器にはもう一つの意味でのアルペジオがある。音は同時に発する和音として記譜されているのだが、音符の左側に波線が縦に付与されているケ-スだ。和音構成音が同時に鳴らされないから、これをアルペジオと称する場合がある。この手のアルペジオは手軽に「キラリ感」を演出出来るのだが、濫用は逆効果だ。ブラ-ムスはピアノのレッスン中、弟子が楽譜の指示のない場所でこの手のアルペジオ奏法をすることを戒めたという。安手の感情表現は必ず指摘されたと弟子の何人かが証言している。

また分厚い和音を好むブラ-ムスのピアノ作品では、和音の両端の音が開きすぎているために、手のサイズによってはしぶしぶアルペジオに逃げ込まざるを得ない場合もあって悩ましい。

がしかし、3大伴奏パタ-ンに挙げてはいるのだが、残りの2つ「後打ち」「刻み」とは少々位置づけが違う。「アルペジオ」が伴奏声部に出現することは確かなのだが、構成音の出現の順序に工夫が凝らされることで、しばしば旋律との境界が曖昧になる。ブラ-ムスのヴァイオリン協奏曲の第一楽章の136小節目、独奏ヴァイオリンを支えるヴィオラのアルペジオは、単なる伴奏の域を超えた有り難みを感じる。

2008年10月 8日 (水)

刻み

「後打ち」「アルペジオ」と並ぶ伴奏音形の典型。一定の律動を伴っていても、音が乱高下するような場合は「刻み」とは言わない気がする。正確な定義は大変難しいから、実例を列挙することでお茶を濁す。

何と申しても第一交響曲の冒頭、大地のような低い「C」音の拍動が有名だ。聴かせどころではあるが、フォルテシモではないことに意義があると思っている。ベートーヴェンやモーツアルトに特有のアレグロの疾走感を規定する刻みとは程遠い。

一方作品の冒頭に低いところで延々と主音が刻まれるという意味では、ドイツレクイエムも同類である。スラーで数珠繋ぎになった「F」音が「p」で延々と続く。両極端のダイナミクスではあるが、何だか地の底で第一交響曲と繋がっているような気がする。

室内楽に目を移す。ピアノ四重奏曲第3番第1楽章にヴィオラの見せ場がある。142小節目だ。松ヤニの煙立ちこめんばかりの渾身の刻みである。しかも151小節目まで全ての瞬間が重音になっているばかりかシャープが5個も鎮座するので開放弦も使えない。テクニックの都合でよく重音の片側をはしょることの多い私だが、ここだけはそれをしてはいけない。一生懸命に弾くとご褒美がある。164小節目からまた同様の見せ場が訪れる。今度はシャープが1個になっている。重音を強いられることに変わりはないが、開放弦を使える分だけストレスは低い。この刻みを伴奏だと思って弾いたことなど一度もない宝物である。

それからヴァイオリン協奏曲の第1楽章にもある。353小節目、ここのヴィオラの三連符の刻みはカッコよさにおいて比類がない。独奏ヴァイオリンのシンコペーションの向こうを張る決然たる刻みだ。伴奏だと思って弾くのは罰当たりである。

2008年10月 4日 (土)

後打ち

10月1日の記事「伴奏ルネサンス」の中で述べた「3大伴奏パターン」の一つ。拍頭に休符を据え、裏拍に音を出すことだ。1拍だけでは成り立ちにくい。複数拍継続することでより効果が鮮明となる。

ハンガリア舞曲のヴィオラパートに多い。「ブラームスの辞書」でもブラームス作品に出現する後打ちを全部数えるなどということは試みていない。罪滅ぼしに印象的な箇所をあげる。

まずは室内楽。ピアノ三重奏曲第1番第4楽章の64小節目。第二主題とともにチェロとピアノの左手に現われる。ここから87小節目まで何らかの形で後打ちされる。特に「f pesante」と記されたチェロのカッコ良さは並ではない。伴奏という言葉を寄せ付けぬ凄みがある。この第二主題は1854年の初版には全く現われない。

続いて交響曲。第4交響曲第2楽章41小節目からの第1ヴァイオリンだ。この場所いわゆる第2主題である。旋律はチェロだからこの第一ヴァイオリンは伴奏だなどという認識は罰当たりの対象でさえある。雄渾なチェロを縁取る繊細な刺繍である。特に42小節目の後半の後打ちは言葉になりにくい魅力がある。

最後に厳密な後打ちとは呼べない掟破りな場所を一つだけ。第2交響曲第3楽章22小節目だ。2小節前からシンコペーションを吹いているホルンは、一足先にフェルマータに流れ込んだ木管楽器とチェロに遅れてD音を差し込む。これが後打ちに聴こえるのだ。しかもこの場所が再現部になるころ、つまり218小節目ではヴィオラがホルンになり代わって受け持つことになる。

2008年10月 1日 (水)

伴奏ルネサンス

「伴奏」のようなポピュラーでシンプルな言葉の定義が何かと厄介な場合が多い。複数の楽器またはパートが参加するアンサンブルにおいて、その重要性に差が生じていることがある。このとき、より重要性の低いパートを伴奏と呼ぶことがある。おそらく最も頻度高く伴奏に回る楽器はピアノだ。これは断じてピアノという楽器の地位の低さを意味しない。むしろその類希な機能性ゆゑに伴奏を任されると解したい。

バッハに代表されるポリフォニーの反動として、旋律と伴奏の区分がより明確になった作品が数多く現われた。この動きと楽器としてのピアノの発展普及の時期が一致したことも伴奏楽器としてピアノが多く用いられることと関係があるかもしれない。

旋律と伴奏の分業化が進むと伴奏のパターンも整えられてゆく。

  1. 刻み
  2. 伸ばし
  3. 後打ち
  4. アルペジオ

何を隠そうヴィオラは、オーケストラの中では「伴奏班」の班長格である。特に古典派と呼ばれる時代にはその傾向が強い。ベートーヴェンのエロイカ交響曲の第一楽章冒頭、ヘ長調のラズモフスキーカルテット第一楽章の冒頭、モーツアルトのト短調交響曲の冒頭などその代表格だ。この周辺の刻みを美しく奏することは、それはそれで楽しみの一つだ。特にモーツアルトのアレグロ作品における「一陣の風が通り過ぎるような」疾走感の表現には、欠かせない。

その一方で「後打ち、刻み、アルペジオ」という言葉には「旋律にありつけぬ」というある種の自嘲が含まれている。

ブラームスは、古典への敬意だけはそのままに、ヴィオラにありがちなこの手の呪縛を取り除く。ポリフォニーへの回帰とまで断言する自信は無いが、旋律と伴奏の分業という現象に歯止めをかけたという表現までなら理解も得られよう。

協奏曲の管弦楽側も同様の恩恵を受ける。独奏楽器の伴奏という無惨な位置付けからの脱却だ。しかもそれが独奏楽器の地位の低下には断じて直結しないのがブラームスの真骨頂だ。あるいは二重奏ソナタやリートにおけるピアノの位置を見るがいい。従来伴奏と呼ばれたパートの復興が指向されていると解したい。

ブラームスはいわゆる「伴奏」という言葉がもっとも相応しくない作曲家だと感じる。

2008年6月 6日 (金)

3手用

3月28日の記事「四手用」の中で、低音偏重のブラームスの嗜好のたとえとして、しばしば「左手が2本要る」と言われていることを指して「まるで3手用だ」と述べた。ところが、現実に「3手用」と書かれた作品が存在するのだ。

オルガンまたはピアノと混声四部合唱のための「宗教的歌曲」op30がそれである。この作品は昨日6月5日の記事「歌のあるインテルメッツォ」の主役だった。

マッコークルの作品目録には単に「オルガンまたはピアノのための」と書かれているだけだが、ブライトコップフのパート譜には、「Klavier fur drei oder vier handen」と書かれている。つまり「3手または4手のピアノのための」という意味だ。オルガンのペダルの入るところで手が足りなくなることが原因と考えられる。ピアノ奏者一人に加えてさらに一人が片手で演奏に加わるという意味としか解釈のしようがない。

ところがさらに謎がある。我が家に唯一のピアノ版のCDのジャケットには、ピアノ奏者の名前は1人しか書かれていない。楽譜通りではないのだろうか。

問題はこの「3手用」の指定がブラームスの意思かどうかである。マッコークルには何も書かれていないから、ブライトコップフ社の意思である可能性もあって悩ましい。

2007年6月19日 (火)

ソナタのカラオケ

クラリネットソナタのピアノ伴奏のCDを発見した。「クラリネットまたはヴィオラのための」伴奏のピアノの音だけを収録したCDだ。英語で「aconpanimento」とあるから仕方なしに「伴奏」という言葉を用いるがあまり好きになれない。クラリネットソナタ第1番作品120-1と同第2番作品120-2が収録されている。

大切なことがわかった。ブラームス本人の手によってヴィオラ版に編曲される際、一部に音の加減が行われている。クラリネットとヴィオラでは音が違う箇所があるが、ピアノ側に音の変更が無いということなのだろう。

ブラームス最後のソナタに挑む際のパートナーという位置付けであることが明白だ。ソナタ第1番は4楽章、第2番は3楽章だから、トラックは7個で済むハズなのだが、第1番に先立つ最初のトラックで、チューニング用の「A」が鳴らされるためトラックの合計が8個になっている。

いつでも好きなときにピアノとともに練習が出来るという寸法だ。どうせならテンポも自在にコントロール出来る機能が欲しいところである。

2006年5月11日 (木)

伴奏者たちの宴

三色対抗歌合戦(5月7日掲載)終了後のレセプション会場だ。ここでも華やかなのはソプラノ歌手たちだ。会場の一角には別の集まりが出来ているようなので、覗いてみることにした。(多分、シャンパンファイトはやっていないと思う)

5月7日付けの記事「三色対抗歌合戦」で出演歌手たちの伴奏をしたのは主にピアノである。オケ伴やギター伴奏も一部あったがごくごく少数である。我が家にはブラームスの歌曲を1曲でも歌っている歌手は62名いる。伴奏ピアニストを数えてみると43名になる。同一歌手について複数のピアニストが伴奏しているケースもあるのでなかなか複雑だ。

CDに収録の歌曲1113曲に対してもっとも多く伴奏を受け持っているのは、嬉しいことに「ブラームスの辞書」の生みの親ヘルムート・ドイチュ先生で、なんと219曲だ。全集を持っているせいもあるが、サポートしている歌手の数も7人いる。

第2位は指揮者としても著名なサバリッシュで94曲。ただひたすらフィッシャーディースカウの伴奏だ。第3位のチャールス・スペンサー74曲をはさんで、ダニエル・バレンボイムの68曲が続く。フィッシャーディースカウとジェシーノーマンの伴奏だ。大御所ジェラルド・ムーアは6人をサポートしての66曲で4位。これも名伴奏者の誉れ高いジェフリー・パーソンズは3名に付き添って28曲の第8位。

断言は難しいが、多分女性ピアニストは16位のインゲル・ゼーデルグレンただ1人だけだろう。

有名無名入り混じった名簿になっている。フィッシャーディースカウとの間に「ティークのマゲローネのロマンス」で共演しているだけのズビャトスラフ・リヒテルの顔も見える。ペーター・レーゼルやゲルハルト・オピッツなどの希代のブラームス弾きも加わってくれている。ジュリアス・カッチェンの姿が見えないのが残念だ。

おっと、作品91-1でアンジェリカ・キルヒシュラーガーのサポートにまわったヴィオラ弾きのバシュメットさんもおいでだ。

歌手たちの歌声は、聴き込んでゆきさえすれば、聴き分けられそうだが、ピアニストたちを聴き分けることは難しそうだ。それでも皆嬉しそうだ。

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ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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