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カテゴリー「142 フーガ」の9件の記事

2019年3月 7日 (木)

マニフィカトフーガ

マニフィカトとは、マリア様を賛美する聖歌だ。となるとプロテスタントにはお呼びでないかとも思えるが、バッハにも作品がある。本日話題の「マニフィカトフーガ」はパッヘルベルオルガン作品の最高峰を形成すると思われる。必ずしも聖歌にはとらわれぬ主題に基づくおよそ90のフーガの集合体だ。

当時使用されていた下記8つの教会旋法に基づいている。

  1. 第1旋法 ドリア
  2. 第2旋法 ヒポドリア
  3. 第3旋法 フリギア
  4. 第4旋法 ヒポフリギア
  5. 第5旋法 リディア
  6. 第6旋法 ヒポリディア
  7. 第7旋法 ミクソリディア
  8. 第8旋法 ヒポミクソリディア

イオニア、ヒポイオニア、エオリア、ヒポエオリアはない。当時知られていた全ての調を網羅する点で、「平均律クラヴィーア曲集」を思い起こさせる。

まだある。このうち第一旋法ドリア調によるマニフィカトフーガは、フーガの技法との主題的な関連が指摘されている。

2019年2月18日 (月)

神保町おそるべし

飲み会までの時間つぶしに、神保町の古書街を散歩した。某書店であっと驚く掘り出し物。

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小学館が刊行するバッハ全集の9巻だ。未開封の美品が5000円で売られていた。定価は税込み22000円である。1997年の刊行だから消費税は3%だったはずだ。BWV525からBWV591までの作品がBWV番号順に収録されたCD8枚組が付いた「CD付き書籍」だ。

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演奏者は、トン・コープマン、ヘルムート・ヴァルヒャ、サイモン・プレストンの3名。同梱の解説書のヴォリュームは、バッハのオルガン作品について日本語で読める本として大変貴重だ。パッヘルベル特集を中断して、嬉々として言及する。

神保町おそるべし。

2018年6月 9日 (土)

ロマン派のオルガン作品

またまたドーヴァーさんのグッドジョブ。

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ブラームス、メンデルスゾーン、シューマンのオルガン作品を集めた楽譜集。3人ともバッハ大好きだし薫り高いメンツでうれしくなる。ブラームスのオルガン作品の楽譜はペータース版と重複するけれど、楽しさには勝てずに購入。

2018年6月 8日 (金)

バッハの名によるフーガ

古来、「BACH」という綴りを音名に読み替えて、これを主題に用いることが行われてきた。バッハ本人だってフーガの技法の中で取り組んだ。ロベルト・シューマンにもop60を背負ったフーガがある。

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奇妙なのは「オルガンまたはペダル付ピアノのための」という部分だ。ピアノにペダルがあるのは当たり前だが、ここでいうペダルとは、オルガン同様のペダル用だ。ダンパーだったり、シフトだったり、ソステヌートだったりするわけではない。オルガン代替用ペダル付きのピアノがあったということだ。

本日はシューマンの誕生日である。

2018年2月 4日 (日)

BWV579

バッハもコレルリから影響を受けていた。その象徴が「コレルリの主題によるフーガ」BWV579だ。原曲はコレルリのトリオソナタop3-4ロ短調である。

バッハがコレルリをも研究対象にしていた証拠としてしばしば引用される。オリジナルと聞き比べすると楽しい。

BWV579と言えば、中学時代に習った「小フーガト短調」BWV578の隣なのだが、知名度は雲泥の差。

2018年2月 2日 (金)

棚からフーガ

このところオルガン作品に親しんでいるせいか、自室でのパソコンワークのとき、オルガン作品を聴いていた。突如聞き覚えのある旋律が聞こえてきて、キーボードを打つ手が止まった。

BWV539を背負った、「前奏曲とフーガニ短調」のうちの後半フーガだった。

おおってなもんだ。

聞き覚えがあるのも当然で、それは無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV1001の第二楽章だった。名高いフーガである。オリジナルはト短調だけれど、オルガンへの転写にあたって4度低いニ短調に移調されたという訳だ。ヴァイオリン最低音の「G」は、オルガンとしては中音域だからかもしれない。フーガだけを借用して先行する前奏曲はオリジナルを付加してある。

いやいや、これがまたとても楽しめる。ヴァイオリン独奏では重音の超越技巧を駆使して、ソロでポリフォニーの再現という点が注目だが、オルガンではそういう興味は薄れる。ゆったりと純粋に響きを楽しめる。バッハが志向した本来の和声の移ろいをじっくり堪能することで、ヴァイオリン版を聴くときの心構えも変わる感じだ。

2015年11月22日 (日)

ラズモフスキー

ベートーヴェンから弦楽四重奏を献呈されたロシアの貴族。中学高校とベートーヴェンにのめりこんだ末、大学でヴィオラを始めた私にとって、とりわけ3番が憧れの対象だった。3番ハ長調の終楽章は、長大なフガートになっていて楽章冒頭はヴィオラが延々とソロを張る。

実は実は、ブラームスはまさにその終楽章だけをピアノに編曲したとされている。出版はされていないのが残念だ。カルベックの報告だけが唯一の根拠で、彼がブラームス研究の第一人者であることだけが頼みの情報。他の研究者は誰も報告しておらず、クララやヨアヒムなど知人たちの手紙にも言及が無い。その編曲の時期は一切不明で、手がかりもない。

室内楽の終楽章が長大な長大なフガートになっている点、それを先導するのがヴィオラである点を考慮すると、すぐ思いつくのが弦楽五重奏曲第1番ヘ長調だ。その参考のために研究した可能性が否定できない。

2009年2月24日 (火)

アリア

「Aria」と綴られる。オペラなどの声楽曲にあって、叙情的旋律的な独唱曲のことだ。転じて旋律的な器楽曲にもタイトリングされる。バッハ管弦楽組曲第2番の中、人呼んで「G線上のアリア」はその代表だ。あるいは不滅の変奏曲「ゴールドベルグ変奏曲」の冒頭も「アリア」とされている。

生涯オペラを書かなかったブラームスには縁のない言葉だと思いきや、「ヘンデルの主題による変奏曲」の主題が「Aria」と記されている。英語形の「Air」となっている楽譜もある。

原曲はヘンデル作の、クラヴィーア組曲第2巻の第1番変ロ長調HWV434の主題である。タイトルは「Aria con variazioni」となっている。つまりヘンデルのオリジナルも「主題と変奏」になっているのだ。実際にCDを聴いてみると、ブラームスは主題提示において完全に原曲を再現していることがわかる。時はロマン派真っ只中。その時代にヘンデルから主題を拝借して平然と変奏曲を書いてしまうブラームスは、やっぱり浮いていたんだと思う。

曲を聴いたワーグナーの感想は名高い。「古い形式でも取り扱いを心得た人にかかると生き生きと蘇らせることが出来る」

額面通りに受け取るのは無邪気が過ぎるかもしれない。強烈な皮肉である可能性をいつも心に留めている。

2008年8月10日 (日)

記事が記事を呼ぶ

今こういう状態。

先が楽しみな事がいくつか平行して起きている。

ドイツ国立図書館ネタ、ココログ出版ネタに加え、地名リスト関連ネタもある。さらに次女の演奏会も近い。

これらは何が起きるか判らないことも多いから、先行して記事の備蓄が出来ない。事が起きてから急いで記事にする。これに対して1日に公開出来る記事は1本だから、公開予定日の分捕り合戦の様相を呈してきている。4声のフーガを書くというのはきっとこういうことなのだろうと思う。

備蓄記事をほとんど切り崩さないまま1週間が経過することさえある。

嬉しい悲鳴だ。このうえ明日コミック「のだめカンタービレ」最新刊にブラームスがてんこ盛だったらパニックである。

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