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カテゴリー「144 コラール」の91件の記事

2019年8月 6日 (火)

驚きのコンサート

1835年8月6日だから、今から184年前の今日のことだ。

 

ライプチヒ聖トマス教会で、オルガン演奏会が開かれた。演目は下記の通り。

<第一部>

  • バッハ 前奏曲とフーガ 変ホ長調BWV552
  • バッハ コラール「装え、おお愛する魂よ」BWV654
  • バッハ 前奏曲とフーガ イ短調BWV543

<第二部>

  • バッハ パッサカリア ハ短調BWV582
  • バッハ パストラーレ ヘ長調BWV590
  • バッハ トッカータとフーガ ニ短調BWV565

堂々たるオールバッハプログラムだ。シューマンはこの演奏会の様子をクララに書き送っている。オルガニストはメンデルスゾーンである。メンデルスゾーンの発案によるバッハ記念碑建立のためのチャリティ―演奏会。この手のチャリティーコンサートが3度あったうちの初回だ。

これによって建てられたのが以下の記念碑だ。

 

20180811_061910
20180811_061618
すぐそばにメンデルスゾーンの像もある。

ブラームスは2歳そこそこだった。

2019年6月26日 (水)

来ませ聖き御霊

8大コラールに入選したコラール。原題「Komm,heiliger Geist」という。バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベル、テレマンの華麗な競演を聴こうとCDを再生して直ちに軽い衝撃が走る。

どこかで聴いた旋律なのだ。各人によって微妙な細工が施されてはいるものの流れは同じと感じた。それもそのはずバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番の第二楽章フーガの旋律だ。バッハが無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番を作曲するにあたって第2楽章の主題に、慣れ親しんだコラールから引用したということだ。

旋律になじみが深いだけ、巨匠たちの装飾っぷりが際立つ。

 

 

2019年6月13日 (木)

賛美歌フリー

「ロミオとジュリエット」は、イタリアヴェローナの貴族社会が舞台だった。これを20世紀ニューヨークに転写したのが「ウエストサイドストーリー」だということはよく知られている。これにより生じる受け手側のイメージが、物語の進行を円滑にする。全体がフィクションであるからこそ、こうしたディテイルのリアリティが説得力を生む。物語に幅と奥行きが出る。受け手に「ありがち」と思わせる舞台設定はとても大切だ。受け手がそこそこ舞台を知っているということだ。

オルガンコラールは、受け手側に賛美歌の知識が存在する。「みなさんよくご存じのあの賛美歌」を、「私が料理しました」ということだ。「オルガン自由曲」は、何が自由かというと基礎としての賛美歌がありませんがという意味だ。「賛美歌フリー」である。

元々生活の中にキリスト教の信仰が根付いていない私が、オルガン作品に親しもうと思ったら、まずはオルガン自由曲から入る方が垣根が低いと思った。

一連のオルガン頭出しCDはそのキッカケだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年6月10日 (月)

狭まる常用域

ブクステフーデのオルガンコラールのリストに調性が併記されているとはしゃいだ。となるとそれを数えたくなるのが「ブラームスの辞書」のお約束だ。久しぶりに興奮した。ブクステフーデのオルガンコラールに採用されている調は、フラット、シャープとも3個の範囲に分布しているオルガン自由曲より狭い。

長調はハ長調、ト長調、ヘ長調の3種類。短調はイ短調、ニ短調、ト短調の3種。シャープ2個の調は長短ともに全滅。フラット3個も、シャープ3個も全く現れない。

その代わり申していいのかどうか、「フリギア調」「ドリア調」が散見される。

オルガンコラールの特色というより、元になった賛美歌の特色をそのまま引き継いだとも解し得るので悩ましい。元々あまり調性が議論にならないせいもある。

 

 

2019年6月 9日 (日)

第二次横展開

オルガン自由曲を作品番号順にCDに収録する試みを、バッハからブクステフーデに広げたとき、それを「横展開」と呼んだ。思わぬ収穫に我を忘れた。作品番号順に収載された楽譜を見ながら、鑑賞するときストレスが激減した。

となると、その対象をオルガンコラールに広げたくなるのが人情というものだ。それが第二次横展開だ。対象となるオルガンコラールが40曲少々になるブクステフーデで試すことにした。

いやはやいきなり凄い収穫にありついた。

資料収集のためWikiを参照したところ、ブクステフーデのオルガンコラールBuxWV177~224までの作品は、慣例通りコラール歌いだしの1節がタイトル代わりに掲げられているのだが、なんとなんと調性まで添えられているではないか。バッハでは調性までは書かれていない。

タイトルに調性を付与するのは、作品の個体識別の一助とするためで、声楽作品は、歌いだしをタイトル代わりにするから、個体識別は無用とばかりに、調性の併記が見送られているものとばかり思っていた。

2019年5月 5日 (日)

楽譜を見たい癖

そもそも、興味ある作品ほど、楽譜を見ながら聴きたい方だ。ブログ「ブラームスの辞書」は楽譜と向き合うことが前提になっているから当然とも言える。ブクステフーデのオルガン作品全集を聴いていたらやはり楽譜が要るということで、ショップをうろついていて発見したのが、以下の楽譜。

20180314_070055
ブクステフーデのコラール前奏曲コンプリートだ。こりゃたまらんとばかりに購入。バッハのコラール前奏曲との比較が超楽しい。

 

20180302_123237

 

 

2019年5月 3日 (金)

ブクステフーデオルガン作品全集

いやはや楽しめる。リューベック聖マリア教会オルガニストにして当代随一の作曲家の貫禄。我が家には以下の3種類がある。どれも楽しい。

  1. Simone Stella
  2. Ulrik Spang-Hanssen
  3. Bine Bryndorf

このうち1は最初に買い求めたもの。イタリアのオルガン1台で演奏されている。2,3はドイツおよび北欧の名物オルガンの聞き比べになっている。残念ながらリューベックの聖マリエン教会のオルガンが収録されていない。

 

 

2019年4月27日 (土)

ニコラウス・ブルーンズ

ニコラウス・ブルーンズ(1665-1697)は、ブクステフーデ最高の弟子として知られている。足鍵盤を用いて両足でバスのパートを弾きながら、ヴァイオリンを演奏したという伝説がある。32歳の若さで世を去った上に、即興演奏が達者だったこともあり、作品は5つしか残されていない。

  1. 前奏曲 ホ短調
  2. 前奏曲 ト長調
  3. 前奏曲 ホ短調
  4. 前奏曲 ト短調
  5. コラール「来たれ異教徒の救い主よ」

特に5番目の「来たれ異教徒の救い主よ」は、バッハ、ブクステフーデ、パッヘルベルが採用している。聴き比べても何ら遜色がない。ブクステフーデとの師弟比較も楽しい。

2019年4月24日 (水)

ヨハン・クリストフ

ブクステフーデの作品が、現代まで伝えられていることは奇跡的である。本人の自筆譜は残っておらず、他者による筆写譜が頼りである。当代随一の巨匠と目されていただけのことはある。

その筆写者の一人にヨハン・クリストフ・バッハがいる。BuxWV137やBuxWV163など、現代ブクステフーデの傑作と評価されている2作品は、唯一ヨハン・クリストフの筆者譜がよりどころとなっている。ヨハンクリストフの筆写譜がなかったら埋もれていたということだ。ヨハン・クリストフは、両親の没後、幼い末弟ヨハン・ゼバスチャンを引き取って養育した。そこでバッハは兄の蔵書になっている楽譜を参照したり、隠れて写譜したとされている。

一族には同姓同名もいるので、用心も必要だがバッハ最初のブクステフーデ体験になっていたかもしれない。

 

 

 

 

2019年4月18日 (木)

BWV231

ミサ以外のポリフォニー宗教曲と定義されるモテット。バッハにはBWV225から230までの6曲に加えBWV118もカンタータと誤認されたモテットとされている。

BWV231「Sei lob und Preis mit Ehren」は、バッハ作とされてたのだが、その後の研究でバッハのカンタータ28番の第2曲を基にテレマンがモテットに仕立てたものと判明した。バッハのモテット集と謳ったCDでも収載を見送られていることが多い。同時代を生きたバッハとテレマンの接点としての意義は大きいと思う。

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