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カテゴリー「153 カプリチオ」の10件の記事

2008年5月16日 (金)

異端のインテルメッツォ

作品118-1のイ短調のインテルメッツォのこと。あるいは作品10-3も加えることが出来るかもしれない。

ブラームスは生涯で21曲のインテルメッツォを作曲している。これには、作品10-3やピアノソナタ第3番の第4楽章、さらにはピアノ四重奏曲第1番の第2楽章も含まれている。

この21曲のインテルメッツォのうち、問題の作品118-1は16番目に相当する。元々劇音楽の幕間に演奏される作品の意味だったインテルメッツォを独立した作品に昇格させ、独自のニュアンスを付与してきたブラームスだが、16番目に至って、自らが営々と築いてきたイメージを取り崩しているようにも見える。

  1. ゆったりとしたテンポ
  2. marcato不存在
  3. 弱めのダイナミクス

「f」で開始されるインテルメッツォは他に1例があるばかりだし、冒頭指定に「appassionato」を持つインテルメッツォはこれだけだ。さらに「Allegro」というテンポも異端である。かろうじてmarcatoの不存在」だけは守られているが、全体の印象は「カプリチオ」そのものだ。

「ブラームスの辞書」本文では、作品117の3曲、そして作品118-2という世界遺産級の珠玉のインテルメッツォに挟まれているので、気分を変えてとでも思ったのかもしれないと、苦し紛れの解釈も試みられてはいるが、何の解決にもなっていない。

作品116の最後を飾る7番ニ短調のカプリチオを最後に、カプリチオがパッタリと姿を消している。作品116以前は、小品のタイトリング面において、「インテルメッツォ」と「カプリチオ」が数の上で均衡するような配慮がされていたと思われるが、作品117以降では、インテルメッツォが極端に優勢になる。インテルメッツォを3つ並べた作品117はいたし方ないにしても、従来の基準ならば「カプリチオ」のタイトルを奉られてもいい作品にさえ、「カプリチオ」のタイトルが巧妙に回避されている。たとえば作品118-1、118-3、119-3である。

本件作品118-1は、その最初の兆候と捉えるべきであろう。

2008年3月 6日 (木)

みんなどうしているのだろう

一昨年8月26日の記事「松葉のマーク」に関係がある。作品116-1のカプリチオに松葉のマーク「<>」の特異な用例がある点に言及した。同じ作品116の中の4番のインテルメッツォにも奇妙な用例がある。44小節目、46小節目64小節目、65小節目だ。各々の小節の3拍目の4分音符の下に話題の松葉のマーク「<>」が付与されている。4分音符1個に付いてる。「<>」を「クレッシェンドしてただちにディミヌエンドする」と解する立場からは具合が悪い。4分音符1個ではディミヌエンドはともかくクレッシェンドがどうにもなるまい。ピアノという楽器の特性から一旦発せられた音は減衰するしかないのだから、発音後のクレッシェンドは決定的に困るのだ。左手側をアルペジオ気味に弾くようになっているので、それで何とかクレッシェンドの雰囲気だけを確保出来る可能性は残るが、難儀なことだ。

我が家の楽譜はヘンレ社発行のものだ。素人の私が考え付くようなことはとっくにわかっていて書いているに違いない。インテルメッツォホ長調作品116-4は演奏不能というそしりを受けていないから、みんなこれを何とかしているのだろうと思う。

一昨年8月26日の記事「松葉のマーク」でも述べたように「<>」は、単に物理的な押し引きを求めているのではなく、特定のニュアンスの付与を意図していると考えたほうが何かと辻褄が合う。

そういえばというような話がある。音楽之友社刊行の「ブラ-ムス回想録集」第1巻、クララ・シュ-マンの弟子の一人であるファニ-・デイビスの回想だ。ピアノ三重奏曲第3番の論評の中で、問題の「<>」を指して、「暖かな感情を盛り込みたいときに付与される記号」と記述している。単なるダイナミクスの増減ではないことが伺われる。

2007年10月15日 (月)

露払い

横綱の従者2人のうち先導役を努める力士のこと。後ろに従うのは太刀持ちだ。

「露払い」という言葉を聞いて何故か思い出すのが、インテルメッツォop118-1だ。この曲調のどこがインテルメッツォなのか古来憶測を呼んでいる。以下に作品118の6曲を列挙する。

  1. インテルメッツォ イ短調 Allegro non assai,ma molto appassionato
  2. インテルメッツォ イ長調  Andante teneramente
  3. バラード ト短調 Allegro energico
  4. インテルメッツォ ヘ短調 Allegretto un poco agitato
  5. ロマンス ヘ長調 Andante
  6. インテルメッツォ 変ホ短調 Andante,largo e mesto

調性を順に並べるとイ短調→イ長調→ト短調→ヘ短調→ヘ長調→変ホ短調となっている。「A-G-F-Es」だ。クララのモチーフ「A-Gis-Fis-E」と似ている。10月13日の記事「仲直りの切り札」の中でこのことを指して「クララのモチーフの草書体」と称している。

このことは1番2番を一組、4番5番を一組と考えることを示唆する。つまり長短の同主調どうしをペアだと解釈するのだ。1番と4番は、2番と5番それぞれの「露払い」だというわけだ。作品118の6曲をこうして眺めると4曲となり、4つ全てが短調で立ち上がることになる。

「露払い」である1番と4番は短調でありながら、曲の末尾では長調に転じている。続く作品の冒頭の呼び水になっている。

特にイ短調と呼びならわされている1番は、調が曖昧だ。イ短調の主和音がかなり意図的に避けられている。その曖昧さを味わう音楽であることは間違いない。そしてその最後の和音はCに付与される臨時記号によってイ長調に転ずる。最高音に第3音のC♯を頂く終止和音は、続く2番イ長調Andante teneramente の冒頭を雄弁に予告してはいまいか。Andante teneramenteの2番冒頭と酷似した終止和音、この澄み切った和音を最後に鳴らすことが1番イ短調の目的という気さえしてしまう。荒れ狂った風雨の最後の一滴のようなキラリ感である。これに台風一過のAndante teneramente が必然として続くのだ。

作品118-2は、私にとって別格のインテルメッツォだ。だから1番イ短調のインテルメッツォにはこの2番のための「露払い」機能を想像してしまう。

して見ると3番ト短調は「太刀持ち」かもしれない。

2007年6月29日 (金)

長調のカプリチオ

ブラームスのピアノ小品の代表例としてインテルメッツォとともに紹介されることの多いのが、「Capriccio」(カプリチオ)である。静のインテルメッツォに対して、動のカプリチオというようなイメージである。好対照のイメージとは裏腹に数の上ではバランスが崩れている。18曲存在するインテルメッツォに対して、カプリチオは7曲しかないのだ。op116-7ニ短調のカプリチオを最後にプッツリと姿を消してしまうから、作品番号で言うと76と116の中にしか存在しない。

その作品76の8番目には、唯一の長調のカプリチオが存在する。一応ハ長調という触れ込みだが、全く油断が出来ない。なかなかハ長調のトニカが現れないのだ。トニカが現れないという意味では作品79-2のト短調のラプソディーに匹敵する。トニカを渇望する聴き手の心理を逆手に取った構成と言えなくも無い。それから拍子だって4分の6拍子ということにはなっているが、ちっとも落ち着かない。楽曲の冒頭のダイナミクスが「mp」というのは大変珍しいが、この曲見事に「mp」で始まっている。さらに曲中に「dolce」が出現するのもカプリチオとしては珍しい。

楽曲冒頭の「Grazioso ed un poco vivace」という指定は生涯唯一のものだ。作品119-3の同じハ長調のインテルメッツォに通ずるものがある。 

作品76のピアノ小品集は全8曲から成り立ち、それが4曲ずつ1巻2巻とに分かれているが、元々はカプリチオ4曲とインテルメッツォ4曲でそれぞれが一まとめにされていたらしい。つまり作品76は、カプリチオとインテルメッツォが仲良く4曲ずつというバランスの上に成立しているのだ。

カプリチオとしては異例な出来事に溢れるせいか、ブラームスも不安だったらしく、クララ・シューマンに削除すべきか相談している。もちろんクララの答えは「削除不要」だった。だから今もこの曲が私たちの目の前に存在している。ブラームスが少し弱気になってクララに相談したのだ。万が一クララが「削除すべき」という意見を伝えていたら、ブラームスのことだから跡形も無く処分してしまっていたかもしれない。

2006年8月26日 (土)

松葉のマーク

音楽記号の一つ。「<」と「>」があり、向きにより意味が違う。「<」は「crescendo」と同じ意味で「だんだん強く」と解される一方、逆の向き「>」は「decrescendo」の意味で「だんだん弱く」と対応する。強くしたり弱くしたりの急激度は「<」や「>」の長さで変化する。

「<」や「>」には様々な課題が見え隠れする。

  1. 「<」と「crescendo」の区別の基準が明確でない。「ブラームスの辞書」の収録基準はあくまでも「音楽用語」なので「<」はカウントさえしていない。「>」と「decrescendo」も同様である。
  2. とりわけ「>」は、作曲家の手稿では「アクセント」と紛らわしいことが多い。
  3. 「<」と「>」はしばしば近侍して使用される。特に「<>」は頻繁に用いられる。あたり一帯においてのダイナミクスの起伏を手軽に指し示す効果がある。「<」が「crescendo」に書き換え可能で、「>」が「decrescendo」または、「diminuendo」に書き換えが可能と推定される一方で「<>」は、言葉で置き換えた例に遭遇しない。「espressivo」あたりとの関連が疑われる。

「<>」には単に「crescendoただちにdiminuendo」にとどまらないニュアンスがこめられている可能性を考えたい。ブラームスの作品中にはかなり頻繁に現れる。あまりに頻繁なので軽く見られていないか心配である。

たとえば作品116のオープニングを飾るニ短調のカプリチオだ。8分の3拍子が「Presto energico」で立ち上がる。スラーや「sf」「アクセント」を駆使した複雑なフレージングが売りである。立ち上がりから7小節の間、小節の頭と強拍が一致しない。このズレを楽しむ音楽であることは間違いがないが、8小節目で初めて小節の頭に強拍が来る。このことが「<>」を設置することによってさりげなく仄めかされている。それも束の間、すぐにまた強拍がズレてしまい、次に小節頭に戻るのは16小節目だ。すると不思議、また「<>」が鎮座している。このカプリチオ全体で11箇所の「<>」は全てこうした用法になっている。全く油断が出来ない。

2006年8月 5日 (土)

最短のsostenuto

ブラームスはパート系において「sostenuto」を単独で85回使用している。記載されたその場所からただちにテンポを落とすと解される。大抵の場合は「a tempo」等の記号によってリセットされるまでの効力である。持続時間が「最短のsostenuto」はどこにあるのだろうか?

「恐らく」と断らねばならないが、それはカプリチオop76-1の8小節目に存在する。その長さは16分音符3個分だ。その3個のうちの2個目に「rf」が付与されて、次の小節の「ff」へ拙速に飛び込むなと手綱を握っている。しかもこの「sostenuto」は、テンポリセッターを伴っていない。「言わんでも判るでしょ」状態なのである。その通りだ。リセット場所は言わんでも判る。次小節の冒頭でキッチリとリセットされねばなるまい。

さて、同曲の再現部は52小節から始まる。冒頭提示部の8小節目に相当する59小節目にも「sostenuto」が存在する。こちらは「sostenuto」の立ち上がりが16分音符で1個か2個早い。だから持続時間は16分音符4個ないしは5個となり、最短の座を8小節目に譲っている。こちらもテンポリセッターは欠落している。最大の疑問は8小節目では「rf」だったところが「sf」にすりかえられている点だ。

7月14日の記事「最短のpoco f」では、これを「fp」の誤りとする見解を披露したが、ここは違う。説得力と含蓄に溢れた「sostenuto」だと思う。この「sostenuto」によるわずかな「タメ」が続く「ff」の効果を高めている。肝心なところに力を集中するためのバックスイングのような効果がある。

2006年4月16日 (日)

とっておきの「giocoso」

手許の音楽用語辞典には「陽気に」「楽しげに」と書かれている。

ブラームスはトップ系で7回この「giocoso」を使っている。「giocoso」単独での使用は一度も無く、すべて他の単語との併用だ。7例全てが長調になっているというブラームスならではの整合性がまぶしい。

さて「presto」1回「allegretto」1回「allegro」4回を「giocoso」と併用した後、生涯最後の用例が作品119-3に出現する。生涯最後の「インテルメッツォ」だ。前例にならって長調になっている。しかしである。「allegro」系や「presto」 などのいわゆる「速め系」との共存に終始してきた「giocoso」だが事ここに至って初めて「Grazioso e giocoso」という現れ方をする。「grazioso」は「優雅に」または「優美に」と解されるメジャーな用語だ。

ブラームス最後のインテルメッツォは、冒頭のダイナミクスも「molto p leggiero」という珍しいもの。「molto p」はブラームスにあっては「p」と「pp」の間の中二階の設定という使われ方をしてきた。つまり「molto p」にはいつも「p」と「pp」の両方が伴って出現してきたが、このインテルメッツォには「pp」が出現しない。

「grazioso」(優美に)の語感と「giocoso」(陽気に)はどうもしっくりなじまない。この2つの語を「e」が結んでいるということは、ブラームス本人は矛盾と感じていなかった証拠だ。何か異質と感じていいたら「e」ではなく「ma」を使ったに違いないのだ。日本語訳が「優美にそして陽気に」では収まりが悪いのだ。

「ブラームスの辞書」ではここで一つの提案を試みている。良い日本語がある。「優美にそして小粋に」がそれである。「giocoso」を本例に限り「小粋に」と捉えてみた。このインテルメッツォの曲想にピッタリだと思っている。

2006年3月 6日 (月)

オートマチックリタルダンド

ラプソディート短調op79-2の終末近く118小節目の後半に「(quasi ritardando)」と記されている。「ほとんどリタルダンドのように」とひとまずは解釈しておく。

116小節目から右手が四分音符を3つに割りながらDとEsを続けている。2分音符が6等分されているのだ。この表記があるところを境に、2分音符が4等分にかわっている。さらに120小節目では、3等分に変わり、121小節目で2等分になって122小節目に滑り込む。ブラームスに時々見られる仕組まれたリタルダンドだ。いわゆる「オートマチックリタルダンド」である。

問題の「(quasi ritardando)」の「quasi」の意味合いは簡単に説明できる。「リタルダンドに聴こえるように」である。「楽譜にオートマチックリタルダンドを仕組んであるからテンポを落とす必要は無い」の意味であるとさえ解しうる。最終小節123小節目のアウフタクト四分音符の「ff」が「in tempoのタイミングで鳴らされねばならぬ」という明快な意思表示だろう。118小節目の問題の「(quasi ritardando)」を受ける「a tempo」が存在しないのも、この場所が「in tempo」で貫かれることの証拠である。

この「(quasi ritardando)」のカッコは雄弁に「リタルダンド不要」を訴えている。「ritardando」の字面につられてゆめゆめテンポを緩めてはなるまい。

2006年1月21日 (土)

Capriccioの位置づけ

「Capriccio」は一般には「奇想曲」と訳されている。ブラームスのピアノ小品にこのタイトルを持ったものが見られる。「Intermezzo」(間奏曲)と対になる概念と捉えられているようだ。いわく「しっとり系のインテルメッツォ」に「お転婆系のカプリチオ」という塩梅である。「ブラームスの辞書」でもそうした位置づけを意識した記述をしている。「IntermezzoのMarcato不在」と「Capriccioのdolce不在」がその代表である。

しかしながら「Intermezzo」と「Capriccio」出現の頻度がバランスを欠いている。「Intermezzo」は作品5のピアノソナタ第三番第四楽章に初出現し、作品10-3にも現れている。作品25のピアノ四重奏曲第一番の第二楽章にも存在し初期においても独自の境地を見せている。初期には「Capriccio」は見当たらない。

中期になると作品76の8作は、「Capriccio」と「Intermezzo」が仲良く4作ずつに割れている。後期の一連の小品群のトップを飾るop116では7曲中3曲が「Capriccio」で、残る4曲が「Intermezzo」になっている。実はこの3曲をもって「Capriccio」は姿を消す。

作品番号でいうと117、118,119には「Capriccio」は出現しないのだ。全て「Intermezzo」のop117はともかく、118と119には「Capriccio」が存在しても良さそうである。op118-1の「Intermezzo」は曲想から見ると「Capriccio」でもおかしくはない。「Intermezzo」としては異例の「f」で曲が開始されるなど謎も多い。op119-3の「Intermezzo」やop119-4の「Rhapsodie」も長調であるというハンデはあるものの「Capriccio」で文句も出ないだろう。創作の最末期において「Capriccio」の出現にブレーキがかかる印象である。

結果として「Intermezzo」22曲に対して「Capriccio」は7曲を数えるばかりである。

2005年9月25日 (日)

インテルメッツォとカプリチオ

ブラームスに特有なピアノ小品のタイトルは、以下のようになっている。

①インテルメッツォ 19曲

②カプリチオ 7曲

③バラード 5曲

④ラプソディー 3曲

⑤ロマンス 1曲

これには第三ソナタ第四楽章、ピアノ四重奏曲第一番第二楽章の両楽章がインテルメッツォになっているのを含んでいない。また作品10-3のバラードはインテルメッツォにもカウントされている。念のため言うと、弦楽四重奏曲第一番の第二楽章のロマンツェもノーカウントです。

これらのタイトリングを施したブラームスの脳内基準はなんだろう。大抵の解説書では、キビキビ速めが「カプリチオ」で、ゆったりの瞑想系が「インテルメッツォ」という見解が提示されている。しかしop118-1やop10-3がインテルメッツォというのはこの基準では具合が悪かろう。もしかするとop119-3もインテルメッツォとしてはキビキビし過ぎかもしれない。

この区別、難解という他はない。ブラームスの気紛れという可能性さえあって、凡人を寄せ付けない壁を感じる。

ここに一つの提案をする。インテルメッツォには音楽用語「marcato」が一切用いられていない。marcatoが一箇所でも用いられた楽曲にインテルメッツォのタイトルを与えない」という命題を提起したい。上記の感覚的な定義「キビキビ=カプリチオ」「ゆったり=インテルメッツォ」という基準では違和感があったop10-3、op118-1、op119-3の三曲もこの基準を満たしている。ブラームスの脳味噌にこの基準が無かったとしたら凄いことだ。基準なしの偶然にしては出来過ぎだからだ。「marcato」は作品1から120までの間、時代とジャンルを問わずほぼ満遍なく分布し、約500箇所登場するというのに、「インテルメッツォ」と名づけられた作品に現れないのは何やらいわくありげである。もちろんピアノ独奏曲以外で「インテルメッツォ」のタイトルを捧げられたピアノソナタ第三番第四楽章とピアノ四重奏曲第一番第二楽章に範囲を広げても。この命題は輝きを失わない。

同様の傾向がカプリチオと「dolce」の間にも存在する。「インテルメッツォ&marcato」のケース程徹底されてはいないが、「カプリチオ」も「dolce」とはほぼ共存しない。しかしながらこれには例外が存在する。op76の中の4曲のカプリチオの中に8箇所「dolce」が現れる。op76はいろいろな諸現象において例外となることが多い、神秘の作品なのでこの際棚上げかもしれない。

本日のネタはブログとしては多分書き過ぎ、つまり大盤振る舞いだ。

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ブラームスの辞書写真集

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    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
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