直列と並列
電池のつなぎ方だ。小学校の割と早い段階で習った記憶がある。
主題AとBがあるとする。まずは主題Aが提示されてから主題Bの登場となる。これが直列だ。両主題が合わさって第一主題と位置付けられている。慣れないうちは主題Bを第二主題かと錯覚することもある。交響曲でお決まりの再現部では、これら2つの主題が同時に鳴らされる。どちらが主旋律とも決めかねる位置づけ。これが並列だ。提示部とは楽器の組み合わせも変わっている。
<提示部>
- 主題A ホルン 2小節目
- 主題B 第一ヴァイオリン 44小節目
<再現部>
- 主題A オーボエ 302小節目
- 主題B ヴィオラ 302小節目
18歳の若造だった私は、再現部で主題Bを弾いた。ここいら一帯はヴィオラの見せ場だ。オーボエとの美しいからみを聴きながら「オーケストラっていいな」と思った。現在まで続くことになるブラームスラブの最初の兆候だった。
もちろん第二交響曲第1楽章の話である。
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