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カテゴリー「172 ヴァイオリン」の44件の記事

2022年8月13日 (土)

アッカルドマジック

某中古CDショップで強烈な堀出し物に出会った。

ヴィヴァルディの「2つのヴァイオリンのためのソナタop1」と「ヴァイオリンソナタop2」のCDだ。ヴァイオリンを弾いているのはアッカルドだ。op1で第二ヴァイオリンを弾いているのはフランコ・グッリという名手。

 

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たまらん。新入荷の棚にあるのを手に取った。両方で4000円少々。即買い。帰宅後着替えももどかしく再生。唖然とする美しさ。凛とした音。ディスイズイタリア。

こうなるとだ。op5の6つのヴァイオリンソナタもほしくなる。

 

 

 

 

2022年8月12日 (金)

プレ調和の霊感

どのようなヴィヴァルディ関連本を読んでも、「調和の霊感」は、ヴィヴァルディの出世作と位置付けられている。1711年アムステルダムルセール社から刊行された。ヴィヴァルディ33歳だ。これによりヴィヴァルディの名が欧州中にとどろいたとされている。ブラームスで申せば「ハンガリー舞曲」だ。最初の出版作品が必ずしもブレークのキッカケにならないということだ。ドヴォルザークの「スラブ舞曲」は例外と見ていい。

出世作「調和の霊感」は、op3を背負っている。ということはつまりop1とop2が出世作に先行するということだ。

op1は「2つのヴァイオリンのためのソナタ」でop2が「ヴァイオリンソナタ」でどちらも12曲で構成される。

ちなみに名高い「四季」はop8に含まれる。ことほどさようにop3以降は、ブレークの恩恵を受けて、そこそこCDも見つかるのだがop1とop2は、相対的にCDが少ない。イムジチのボックスにも収録がない。

 

 

 

 

2022年7月30日 (土)

これもありか

調和の霊感の12番、ホ長調ヴァイオリン協奏曲のラルゴのこと。

バッハがハ長調に移してBWV976としてクラヴィーア版を編曲している。

これを編曲の対象に選んだバッハに感謝したいとずっと申し上げてきている。我が家所有のCDではピアノで演奏しているのはカツァリスただ一人だ。

いやいやどうして、バロックに慣れた耳には斬新。

 

 

2022年7月11日 (月)

言い訳めいたもの

CDショップの店頭を思い出してみるといい。「ヴァイオリン協奏曲」の売り場だ。大抵は作曲家の五十音順かアルファベット順だ。だから作曲家の時代とは関係なく並ぶことになる。最古のヴァイオリン協奏曲は「四季」で有名なヴィヴァルディあたりとされているが、合奏協奏曲、コンチェルトグロッソから進化したと解説されている。後期バロックに端を発したヴァイオリン協奏曲の万世一系の流れの一翼に、わがブラームスがいる。

と言いたいところだが、そうもいかない。

同じ「ヴァイオリン協奏曲」という表札を掲げながら、バロック時代のそれと古典派以降のそれには明確な違いがある。その違いは主に第一楽章にある。バロック時代のコンチェルトは第一楽章に「リトルネロ形式」を置くのに対し、古典派以降は「協奏曲風ソナタ形式」だ。別名称を与えたいくらいの差なのだが、ごちゃまぜにされている。それはおおむねドイツ古典派側の都合だ。

音楽の中心地イタリアから見たら、田舎もいいところのドイツあるいはドイツ語圏が、音楽的アイデンティティを確立していった18世紀。そのツールになったのがソナタ形式であり、弦楽四重奏であった。国としてのドイツの強大化とシンクロする形で、音楽史上に素知らぬ顔で君臨を始めたドイツ音楽の象徴が「ソナタ形式」なのだ。

その過程で伝統のリトルネロ形式が隅に押しやられ、ソナタ形式の枠に独奏ヴァイオリンが押し込まれていった。ソナタ形式の提示部に繰り返しがあることをいいことに、最初のを管弦楽の提示部とし、繰り返し後に独奏楽器の登場を約することが出来た。リトルネロは独奏と合奏の響きの対象というシンプルな原理であるのだが、ドイツ古典派の論理はそれを許さず、コンチェルトの第一楽章が肥大していった。第一楽章だけでバロックコンチェルトの全楽章の演奏時間よりも長い時間を要求するに至る。

イタリア側からはこうみえているはずだ。

安心していい。音楽史をどう見つめ直したところで、ブラームスのヴァイオリン協奏曲の価値は微動だにしない。

 

 

 

 

 

 

2022年4月 8日 (金)

タルティーニ

本日4月8日はジョゼッペ・タルティーニの誕生日だ。本日は生誕230年のメモリアルデーということになる。1792年生まれということでバッハより7つ年下だ。

なんといっても「悪魔のトリル」で名高い。夢に悪魔が現れて云々。ビオンディさんのリサイタルで「捨てられしデイド」を聴いた。どちらもヴァイオリンとチェンバロの二重奏なのだが、彼の本領はむしろヴァイオリン協奏曲にある。120曲以上あるのだが、このほど全集を入手した。CD1から律儀に聴いているが、これがなかなか楽しい。キレッキレだ。

 

 

2021年3月13日 (土)

op8-9

「創意とインヴェンションの試み」op8のうちの最初の4曲、いわゆる「四季」を除く8曲に焦点を当てた。そのうちの9番ニ短調がop8-9である。実は大のお気に入りだ。独奏はオーボエでもいいことになっている。オーボエで演奏した場合、かなりのハイテクが求められているという。ヴァイオリン独奏版はRV236で、オーボエならRV454になる。ここいらの複雑さを面倒と思うか醍醐味と思うかでヴィヴァルディ度が推し量れるというものだ。

いわくありげなシンコペーションの連続で立ち上げる第一楽章。モーツアルトの同じ調のピアノ協奏曲を思い出す。

我が家所有のCDは下記のとおり5種類しかない。「四季」は20種類くらいあるのに、この曲は5種類ということは、op8全体を録音せずに「四季」だけを取り上げている演奏家が多いということだ。四季はそれほど「ドル箱」ということだ。

  1. イムジチ アーヨ RV236
  2. イムジチ アゴスティーニ RV454
  3. イタリア合奏団 RV454
  4. ヨーロッパガランテ RV236
  5. アルテデラルコ RV454

これらのうちをヴァイオリン独奏で収録しているのは、上記1と4で、残りはオーボエ独奏だ。4のヴァイオリン独奏はもちろんビオンディだ。困った甲乙つけがたい。

 

 

2021年3月 2日 (火)

ラカトシュ

ロビー・ラカトシュさんは1965年生まれのハンガリーのヴァイオリニスト。というよりロマ音楽の大家だ。

そのラカトシュさんをソリストに据えた「四季」のCD発見。周囲が普通の合奏団だから、ノリノリにはならぬのを承知で購入。恐る恐る聞いてみた。ツィンバロンとの二重奏あるいはせめてピアノとの二重奏にでも編曲されているなら別だろうけど、通常の合奏団を従えてできること多くあるまいとタカをくくっていたのだが、ソロの場面では十分に楽しめる。春の出だしは普通でがっかりしたが、ソロの音質でハッとさせられた。

夏1楽章の緩急交代の妙がハンガリー風で一息つける。ハンガリーの夏は暑いのか、2楽章のけだるさは独特。ツィンバロンのトレモロが聞こえる。フィナーレでは本調子に。

普通に始まる秋の1楽章のソロはアドリブがすごい。ピチカート総動員。89小節から105小節目までのねむりの場面で楽譜にない旋律をppで弾く。第二楽章の最大の特色として通奏低音のツィンバロンがひそやかなアルペジオを敷きつめる。まあこれも続く第3楽章の控えめな予言でしかないとあとから気づく。冬の第一楽章では当然歯の根が合わない。

「楽譜にないことを弾く」という意味では冬の第2楽章が頂点だ。ハンガリーロマたるものこうでなくては。フィナーレ120小節目「東風吹かば」の急速なパッセージから逆算された「滑ってころんで」がきれっきれで心地よい。

全体の印象として、チェンバロの不参加が大きく印象を変えていると思う。代わりがツィンバロンであることを味わうとより印象が深くなる。

 

 

2021年2月25日 (木)

雨の描写

ブラームス作品における雨の描写といえば下記であると、申したことがある。

  1. ヴァイオリンソナタ第1番ト長調op78「雨の歌」
  2. 歌曲「夕立」op70-4
  3. ドイツレクイエム第4曲中間部いわゆる「干天の慈雨」だ。

ブラームス愛好家のチョイスとしては自然だと思うが、世の中のクラシック愛好家のチョイスとなるとヴィヴァルディの「四季」から冬の第二楽章が高い確率で選ばれそうだ。

私とて大好きな曲である。思うに「ヴィヴァルディって天才」だ。雨の描写自体はピチカートなのだと思う。独奏ヴァイオリンは、暖炉の前のくつろぎの描写だろう。冬の雨なのに雪にならないのはイタリアならではである。梅雨時の雨ではないところに欧州らしさも感じる。

 

 

2020年10月 3日 (土)

小出し感

オランダの女流ヴァイオリニストにジャニーヌ・ヤンセンがいる。オランダというと何となくバロックヴァイオリンのイメージだが、この人は違う。2007年にバッハのクラヴィーア作品の「インヴェンション」を弦楽アンサンブルで録音したCDを出していた。2声はヴァイオリンとヴィオラで、3声ではこれにチェロが加わる。目から鱗で、一瞬で愛聴盤となった。

このCDには余白に無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータニ短調BWV1004が収録されていた。終曲がシャコンヌになっているあの作品だ。これを余白にさらりと入れているところがシャープだ。つまりこのCDは独奏、二重奏、三重奏で構成されている。

この人同じバッハのヴァイオリン協奏曲のCDも風変わりだ。イ短調とホ長調の定番2曲に続いて、「ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲」が続く。「2つのヴァイオリンのための協奏曲」が来ないので軽い驚きがあるけれど、まあ想定内だ。

その先にはヴァイオリンソナタ3番ホ長調と4番ハ短調が収録されている。コンチェルトの余白にソナタを2曲ということだ。大好きな4番が入っているのがうれしい。とりわけフィナーレはかなり早いテンポで爽快だ。難を申せば、全曲聴きたくなる。パルティータといい、ソナタといいじらしまくった余白の使い方が巧妙だ。

2020年9月26日 (土)

アッカルドコレクション

サルヴァドーレ・アッカルドさんはイタリアのヴァイオリニスト。1941年9月26日のお生まれだ。昨日のグールドに続いて本日はお誕生日である。現代ヴァイオリンの演奏家としてシェリングとならぶ大好きなヴァイオリニストの双璧だ。我が家のCDコレクションは下記のとおり。

  1. ヴィヴァルディ 四季 1968年 イタリア室内管
  2. ヴィヴァルディ 四季 1987年 ナポリ国際音楽祭管
  3. ヴィヴァルディ 2つのヴァイオリンのためのソナタop1 全12曲 2枚組
  4. ヴィヴァルディ ヴァイオリンソナタop2 全12曲 2枚組
  5. ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲集op7 全12曲 2枚組
  6. ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲集op11 全6曲
  7. ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲集op12 全6曲
  8. タルティーニ  ヴァイオリン協奏曲集
  9. バッハ      ヴァイオリン協奏曲集
  10. バッハ      無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
  11. パガニーニ   ヴァイオリン協奏曲集
  12. パガニーニ   24のカプリース
  13. ヴィオッティ   ヴァイオリン協奏曲第22番
  14. ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲
  15. シベリウス   ヴァイオリン協奏曲
  16. ブラームス   ヴァイオリン協奏曲
  17. ブラームス   ヴァイオリンソナタ全集

こんなもん。どれも好き。気が付けばこんなにという感じだが敢えて申せば上記3と4のソナタだ。もうなんだか絶妙。もちろんチェンバロとのアンサンブルだが、いわゆるバロックバイオリンではない。「端正」とか「清潔」とかいろいろ思いうかぶけれどどれも不完全だ。

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