著者冥利
学生オケ同期でプロのオーボエ奏者をしている男に「ブラームスの辞書」を進呈したと書いた。
http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2007/03/post_1fbe.html
彼の運営するブログに「ブラームスの辞書」のことが書かれている。それを読んだ昔の仲間2人が「ブラームスの辞書」を注文してくれた。そのうちの一人は三味線弾きのクラリネット奏者だった。
もう一人はファゴット奏者。アマチュアオケで活躍中だ。彼はブログを運営しているのだが、その中で「ブラームスの辞書」を紹介してくれた。
http://fgh41inaka.at.webry.info/200704/article_14.html
見ての通りだ。第三交響曲に挑むファゴット奏者が、「sotto voce」と「mezza voce」の違いを知りたくて我が「ブラームスの辞書」を引いてくれているのだ。このマニアックでオタッキーなシチュエーションは著者冥利に尽きる。「ブラームスの辞書」では残念なことに「sotto voce」と「mezza voce」の両者の違いについて決定的な見解を述べるに至っていない。しかしこれは氷山の一角だ。どの道決定的なことはブラームスに訊くほかはないことばかりなのだ。それでも、微妙な言い回しの違いに着目し、それを知りたいと願う演奏家がいることが嬉しい。考えたところで吹き分けられるかどうか怪しいと正直な告白もセットだ。吹き分けられなかったり、聞き分けられないことなのに考えることを止めないということなのだ。「ブラームスの辞書」を書いた甲斐がある。
じわじわと広がるとはこういうことなのだろう。感謝をこめてリンクを貼らせていただいた。
最近のコメント