パルティータの初期稿
バッハのクラヴィーア作品パルティータ6曲のうちイ短調BWV827とホ短調BWV830には、「アンナマグダレーナバッハの音楽帖」の中に初期稿が存在する。
まずはイ短調BWV827だ。
<BWV827>
- Fantsia
- Allemande
- Corrente
- Sarabanda
- Burleska
- Scherzo
- Gigue
<初期稿>
- Preludo
- Allemande
- Corrente
- Sarabanda
- Menuetto
- Gigue
第一曲がファンタジアに差し替えられ、スケルツォやブルレスケが付加されている。しかしながら「アルンマンデ」「クーラント」「サラバンド」がこの順に連続し、かつ「ジーク」がフィナーレに来るという「フローベルガーの定義」はどちらも満たしている。
次にホ短調BWV830。
<BWV830>
- Toccata
- Allemande
- Corrente
- Air
- Sarabanda
- Tempo di Gavotta
- Gigue
<初期稿>
- Prelude
- Allemande
- Corrente
- Sarabande
- Tempo di Gavotta
- Gigue
初期稿になかった「Air」が「コレンテ」と「サラバンド」の間に挿入されたものだから、「フローベルガーの定義」から逸脱してしまっている。本ブログでの統計はBWV830を逸脱扱いでカウントしているけれど、元々は定義を遵守していたということだ。
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