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カテゴリー「187 オルガン」の48件の記事

2018年9月 8日 (土)

オルガンリハーサル

ゼバルドゥス教会を訪問したのは8月10日午前10時くらい。

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壮大な伽藍に圧倒されていると、不意にオルガンが鳴りだした。ラフな格好の男性がオルガンを弾いている。演奏会に備えた練習だった。日程上演奏会の無い日だと諦めていたから、この幸運を心から喜んだ。

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ご覧の通りの天上の高い空間が音で満たされるという実感が心地よい。オルガンを工芸品とみなす立場からなら、同一規格のオルガンを作ることは造作もないことに違いはあるまい。昨今の日本のホールでも大オルガンは珍しくない。が、しかしこの空間ばかりはまねができまい。音響だけにとどまらず、視覚、歴史込みで味わうべきだ。

あー。と聞きほれることしばし。

2018年8月28日 (火)

8月という制約

老いたとはいえ、まだサラリーマンだから、まとまった休みを取ろうと思えば、盆か正月になる。かすかに5月の連休という手もあるにはあるけれど、今回の旅行は8月に落ち着いた。

今まで3度の欧州訪問では、夏は空白だった。ドイツを満喫するには一番の季節ではあるのだが、2点だけ課題があった。一つはサッカーのシーズンオフだということ。ファンショップをうろつく程度でお茶を濁す。2つめは演奏会もオフだということだ。楽員たちはバカンスである。8月の公演予定は閑古鳥である。運が良くてフィルムコンサートだ。生は無理。

ところが、ここに貴重な例外がある。教会のオルガンコンサートに4回接することができた。本当にありがたい。

2018年8月 2日 (木)

オルガン名曲集

古今の有名曲をオルガンで演奏したCDは珍しくない。本日話題のCDを店頭で手に取った時は、よくある名曲集かと思っていた。

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帰宅してブックレットを読むと、軽い衝撃を覚えた。2016年録音で2017年発売のCDなのだが、オルガニストのGeorges Athanasiades さんは1929年のお生まれだった。録音時点で87歳ということになるからだ。

オルガン名曲集としては自然なことだが、収録全14曲中4曲がバッハだった。

  1. 主よ人の望みの喜びよ
  2. アクトゥストラジクス
  3. G線上のアリア
  4. 恋するガリア

これら超有名曲が淡々とオルガンで鳴らされるのだが、冒頭の「主よ人の望みの喜びよ」の後にブラームスが置かれていた。最後の作品「オルガンのための11のコラール前奏曲op122」の10番「Herzlich tut mich verlangen」である。この手のオルガン曲集に採用されることは大変珍しい。これだけでも購入に踏み切るに十分だった。

さらにそのあとは「タンホイザー」の「巡礼の合唱」だった。オルガンで弾かれてみてはっとした。なんだかきっちりとはまっているので驚いた。しかもオルガン編曲はリストだという。その次にモーツアルトのハ長調ソナタK545全3楽章のオルガン版だ。本CDの唯一のキズともいうべき選曲だ。曲や編曲の良し悪し以前に雰囲気になじんでいない。

しかし続くシューベルトで違和感はリセットされる。「Litanei」D343だ。「連祷」と訳されて違和感の無い万霊節用リートのオルガン編曲だ。「しみじみ」とはこのことだ。

それからお次はショパン。前奏曲op20から4番6番20番が続く。4番はまたまたリストの編曲らしい。そして満を持すバッハ。アクトゥストラジクス、G線、ガリアという流れはよどみがない。

ラスト14曲目が流れ出して耳を疑った。思わずブックレットを読むと「Choral St,Antoni」と書てあるばかりか、演奏者本人の解説で「ブラームスのハイドンの主題による変奏曲の原曲」と明記されていた。87歳の老オルガニストの脳裏にブラームスがあることは確実だ。「聖アントニーのコラール」がハイドン作ではないことはもはや定説となっている。だからジャケットには作曲者名が書かれていない。オルガン曲集のプログラミングだというのにバッハを差し置いてトリにブラームスを持ってきたことは明白だ。ここに及んで、2曲目にブラームスのコラールが置かれた意図がはっきりする。バッハとブラームスでロマン派の作曲家たちをはさんだということに他なるまい。つくづく場違いなモーツアルトが惜しい。

で、演奏はというと。

演奏はというと、遅めのテンポでオルガンが奏でる「聖アントニー」は、なんだかしっとりと心温まる。弾かれてみて「その手があったか」と納得。ハイドンの木管五重奏の第二楽章として、ブラームスの管弦楽用変奏曲の主題として名高いのだが、あくまでもあくまでも本質は「コラール」なのだということを改めて思い知らされた。

2018年8月 1日 (水)

オルガン版トッカータ

バッハのトッカータBWV910から916までの7曲が、レーガーの手によってオルガン用に編曲されていた。7曲のうち、EmollBWV914とGdurBwv916を除く5曲だ。

レーガーのオルガン作品op16目当てにいろいろ探しているうちにこれらを収録したCDに巡り合った。元々好きな作品である上に、最近オルガンにはまっていることもあってホクホクと買い求めた。

すごいCDだった。

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まずは録音場所。ハンブルク聖ミヒャエリス教会。演奏は、同教会の音楽監督Christoph Schoenerという人。レーガーが編曲を残していないBWV914と916をみずから編曲してシリーズを完結させてくれている。同教会にある3つのオルガンを弾き分けてくれている。

このうち2つがジャケットに映っている。

何を隠そう、この教会は、テレマンやCPEバッハが君臨し、ブラームスが洗礼を受けたという聖地だ。

2018年7月19日 (木)

今こそ声上げ

オリジナル「In dulci Jubilo」という。このタイトルはドイツ語ではなくラテン語である。テキストもドイツ語とラテン語が混在し、庶民はラテン語部分の意味は分からず呪文状態だったと推定されている。

  1. バッハ BWV608,729,751
  2. ブクステフーデ  BuxWV197

パッヘルベルとテレマンに採用がないけれど、心躍るばかりのクリスマス専用コラールだ。原題のラテン語は「甘き喜び」くらいの意味。「dolci」は音楽用語「dolce」の複数形であるばかりか「スイーツ」の意味もある。「jubilo」はサッカーJリーグのジュビロ磐田のネーミングの元ともなっているからなじみ深い。

2018年7月10日 (火)

照る山もみじ

「愛するイエスよ、我らここに集いて」(Liebster Jesu, wir sind hier)は大好きなコラールだ。本当に本当に美しいのだが、冒頭赤枠内が「もみじ」の中の一節に似ているので、私的通称としては「照る山もみじ」になっている。

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作曲者はヨハン・ルドルフ・アーレ(1625-1673)は、ミュールハウゼンのオルガニストとして活躍した。同職務は息子のヨハン・ゲオルクに引き継がれた後、その死去にともなって21歳のバッハが引き継ぐことになる由緒ある地位だ。

だからというわけでもなかろうが、バッハは合計6度編曲している。

  1. BWV373 4声のコラール集
  2. BWV633 オルゲルビュッヘライン 5声体
  3. BWV634 オルゲルビュッヘライン BWV633の異稿
  4. BWV706 キルンベルガーコラール
  5. BWV730
  6. BWV731

みんな微妙に違っていてとても楽しい。BWV373はオルガン版、合唱版ともに美しい。カンタータに採用がないのが残念だ。

2018年7月 9日 (月)

大出費

レーガーがブラームスに献じたオルガン作品「JSバッハの作法にて」のCDをとうとう入手した。全集の中に入っていた。

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これ欲しさに、全集をやむなく買い求めた。およそ8000円の大出血だ。

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気を取り直してブックレットを読むと、オルガンコラールが山ほどある。バッハと共通するものも多くてしばらく退屈しない。

2018年7月 6日 (金)

ストップリスト

ストップとは、オルガンの重要な機構の名前。どのパイプに空気を送るかを制御し、結果としてオルガンの個性を決定づける。オルガニストの関心は、鍵盤数やパイプ数よりストップの数や構成に寄せられると申しても過言ではない。

一昨日紹介した「バッハの街」という本の末尾には。本文中で言及した街に存在するオルガンの所在地、所蔵する教会名に加えて、各々のオルガンのストップリストが一括して掲載されている。本文は紛れもなく「優秀な旅のガイド」なのだが、ここまで読み進めると、バッハゆかりの街のオルガン探訪のための書物であることが明らかになる。

詳細を極める念入りな記述だけで、著者のこだわりが感じられるのだが、このストップリストたるや、もはや狂気の域に片足を入れている。この本を片手に街々をめぐってバッハゆかりのオルガンを見聞きする旅というニーズの存在を感じさせる。

つくづくすごい本だ。

2018年7月 3日 (火)

心を弾ませ

ドイツ語では「Werde munter,meine Gemuete」という。1642年ヨハン・ショップの旋律だ。夕べの歌として知られている。

  1. バッハ BWV1118
  2. パッヘルベル P498

BWV1118という大きな番号はノイマイスター手稿譜での実在ということだ。パッヘルベルにもあってうれしいなどと言っている場合ではなかった。

「主よ人の望みの喜びよ」として有名なBWV147の第6曲と第10曲は、この「心弾ませ」が下敷きになっていた。4分の4拍子の原曲を8分の9に差し替えているからわかりにくい。感覚としては別旋律だ。

2018年7月 1日 (日)

ブラームスの弾いたオルガン

ブラームスは、1862年にウィーンに進出する前、ハンブルクに住んでいたころ、自らの洗礼を受けた聖ミヒャエリス教会で、しばしばオルガンを弾いた。1770年ヨハン・ゴットフリート・ヒルデブランド製だったという。バッハと親交があったことでも知られているツァハリス・ヒルデブラントの息子である。

礼拝でオルガンを弾くほか、合唱の伴奏も務めていたらしい。

ウィーン進出後は、フォーティフ教会1878年製を弾いていたとされている。

こうしたオルガン演奏経験が、「オルガンのための11のコラール前奏曲op122」の作曲に繋がっている。

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