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カテゴリー「193 金管楽器」の23件の記事

2020年10月14日 (水)

Luther in der Musik

2017年は宗教改革500年だったということもあって、企画物のCDが数多くリリースされたようだ。宗教改革の旗手ルターは同時に賛美歌も書いた。それらを素材に後世の作曲家たちがどう味付けしたかというコンセプトのCDは珍しくもないのだが、下記はとても気に入った。

 

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金管楽器とオルガンのアンサンブルだ。吹かれてみてはっとする。とても崇高で敬虔な感じがする。ライプチヒのトマス教会、ドレスデンの聖母教会やルーカス教会、シュレスヴィヒのドームなど、弾かれているオルガンも貴重なものばかり。

レパートリーは初期バロックから現代までと多彩だ。

 

 

 

 

2016年5月19日 (木)

ドイツ行進曲総集編

ドイツ行進曲総集編。

  1. 2016年04月18日 ドイツの吹奏楽
  2. 2016年04月19日 マーチの作曲家
  3. 2016年04月20日 モルトケ伯爵
  4. 2016年04月21日 同一歩調
  5. 2016年04月22日 Alte Kamaraden
  6. 2016年04月23日  双頭の鷲の旗の下に
  7. 2016年04月24日 プロイセンの栄光
  8. 2016年04月27日 フリードリヒ・ウィルヘルム3世 
  9. 2016年04月28日 三帝行進曲
  10. 2016年04月29日 ラッパ信号規定
  11. 2016年05月01日 ホーエンフリードベルク行進曲
  12. 2016年05月02日 ピーフケ
  13. 2016年05月03日 ラコッツィ行進曲
  14. 2016年05月05日 ヨルク軍団行進曲 
  15. 2016年05月06日 皇帝の初陣
  16. 2016年05月09日 カラヤン
  17. 2016年05月13日 Weilmannsheil
  18. 2016年05月15日 ラデツキー行進曲
  19. 2016年05月17日 パンツァーリート
  20. 2016年05月18日 バリーリンドン
  21. 2016年05月19日 本日のこの記事

やっぱり特集は落ち着く。

2016年5月18日 (水)

バリーリンドン

スタンリー・キューブリック監督の映画。18世紀の欧州が舞台の波乱万丈のストーリー。1976年だから中学3年だったが、夢中になって観た。中学生には難解だったが、音楽がほぼクラシック音楽だ。作品の舞台になった18世紀の雰囲気を出すために採用したことは明らかだ。ヘンデルのサラバンドや、シューベルトのピアノ三重奏曲などが好きでサントラ盤のレコードをよく聞いた。

元々この監督は「2001年宇宙の旅」や「時計仕掛けのオレンジ」など作品中の音楽にクラシックを採用することが多いが、必ずしも時代の雰囲気を出すためではなかったが、「バリーリンドン」は、ぴったりの意図だ。

プロイセンの兵士たちが飲みながら合唱した中に、「ホーエンフリードベルク行進曲」があった。プロイセンの雰囲気を手っ取り早く醸し出すためのツールになっていた。

2016年5月13日 (金)

Weilmannsheil

狩人のかけ声のことだ。狩人どうしが幸運を祈る挨拶。「Weidmannsheil」という呼びかけに対して「Weidmannsdank」と応じるしきたりがある。

これが行進曲のタイトルにもなっている。シュヴェーリン駐屯イェーガー第14大隊の楽長レックリングが1886年に作曲した。驚くことに8分の6拍子に転ずるトリオが、名高いドイツ民謡になっている。「Im Wald und auf der Heide」という。野山を駆け巡る狩人の喜びを表したテキストがついていた。

スペシャルコンサートまであと2日。

2016年5月 9日 (月)

カラヤン

言わずと知れた20世紀を代表する指揮者。どこの家にもCDの一枚や二枚はあるものと思われる。我が家にもあるのだが、最もお気に入りの一枚を紹介する。

「Prussian and Austrian Marches」というタイトル。「プロシアとオーストリアのマーチ」と解していい。プロシアはプロイセンで、ビスマルクやモルトケを擁してドイツ帝国の礎となった国。オーストリアはここではハプスブルク帝国とほぼ同義。で、プロイセンとハプスブルクの軍隊行進曲を集めたCDということになる。しかも演奏はベルリンフィルのメンバーで構成されたブラスオーケストラだ。マニア垂涎とはまさにこのことだ。
気品と風格にあふれる。ヒステリックに音を荒げる瞬間は皆無の小粋な演奏だ。あくまでもコントロールされたフォルテシモとバランス。ただただ幸せだ。

2016年5月 5日 (木)

ヨルク軍団行進曲

ヨルク軍団とはルートヴィッヒ・ヨルク伯爵が率いる軍団。彼はもちろんその司令官だ。ナポレオンのロシア遠征には、屈服させられたドイツ領邦の軍隊が3分の1ほど合流させられていた。総勢50万の3分の1だからけした舐めたものではない。ヨルク軍団は、ロシアの司令官と密かに呼応して、ナポレオンの部隊から離脱したのだ。これをキッカケにドイツのナポレオン解放戦争に火がついたと考える学者は多い。

元々はボヘミア守備隊マーチだったが、ヨルク軍団の勇敢な行動を記念してヨルク軍団マーチと呼ばれるようになった。

初演は1809年ウィーンだ。作曲者はなんとなんとあのベートーヴェンである。WoO18だ。ベートーヴェンもまたドイツ史の一コマ。

スペシャルコンサートまであと10日。

2016年5月 2日 (月)

ピーフケ

Johann Gottfried Piefkeは1844年から終身プロイセン第3軍団軍楽総監の地位にあった人。記事「マーチの作曲家」で述べた軍楽隊長の典型だ。ビスマルクの元で戦った3つの戦争のうち、最初の2つ1864年のデンマーク戦争と1866年の普墺戦争で実際に従軍した。とりわけデンマーク戦争の天王山・デュッペル要塞戦では、飛来する弾雨の中休まずタクトを振り続けて士気を鼓舞したことで名高い。

彼の作品は現在でも10曲が知られている。

デンマーク戦争に次ぐ1866年の普墺戦争に際しては「ケーニヒスグレーツ」を作曲した。8分の6拍子の珍しいマーチだが、わずか3時間で作曲したとされている。トリオで4分の2拍子になるところが凝っている。そのトリオは、ホーエンフリードベルクという古いマーチの引用である。このマーチはフリードリヒ大王がオーストリアに勝った際の記念マーチだった。対オーストリア戦の戦争を祈願する意図があった。

スペシャルコンサート まであと13日。

2016年5月 1日 (日)

ホーエンフリードベルク行進曲

伝フリードリヒ大王作曲の古風なマーチ。1750年までには成立していたと目されるAMⅢ1bの番号が付与されている。

ホーエンフリードベルクは地名だ。プロイセンがオーストリア軍に勝利したシレジア地方の村の名前である。つまりプロイセンにとっては縁起のいい地名であり、戦勝を記念して将兵を鼓舞する意図がある。それどころか、この戦いで勝利したことにより「大王」の名前で呼ばれ始めたとさえ言われるほどである。
普墺戦争の際の天王山になったケーニヒグレーツの勝利を記念した「ケーニヒグレーツ行進曲」の中、トリオにこの旋律がそっくりそのまま引用されていることから見て、縁起の良い旋律であると当時から認識されていたことは確実だ。
スペシャルコンサートまであと14日。

2016年4月28日 (木)

三帝行進曲

西洋史では1805年のアウステルリッツの戦いのことを「三帝会戦」と呼んでいる。フランスのナポレオン、オーストリアのフランツ2世、ロシアのアレクサンドル1世という3人の皇帝が一堂に会したからだ。

ところが本日お題にある「三帝」はメンバーが違う。プロイセン、オーストリア、ロシアの三国同盟を祝って作曲された。先の3人からナポレオンが抜けて、プロイセンのウィルヘルム1世が加わった形だ。

ドイツ語では「Drei Kaiser Marsch」という。プロイセン、オーストリア、ロシアの国歌が順に織り込まれている。オーストリアは例の「皇帝讃歌」である。ブラームスだったら対位法的に処理して同時に鳴らすくらいの芸当を見せてくれたかもしれないが、こちらは単に繋げて聞かせるにとどまっている。

スペシャルコンサートまであと17日

2016年4月27日 (水)

フリードリヒウイルヘルム3世

プロイセンの王。在位は1797年から1840年まで。運悪くナポレオンの絶頂期と重なったために評価は微妙。ナポレオンに惨敗を喫するも滅亡だけは免れた。のちのドイツ皇帝ウイルヘルム1世の父でもある。ブラームスがハンブルクで生まれた頃のプロイセン王だ。

音楽に造詣が深く、ベートーヴェンが第九交響曲を献呈したことで音楽史にもキッチリと名を残している。ドイツの軍隊行進曲の整理編纂に務めるなど音楽面での功績はまことに大きい。何と作曲もした。

代表作「Preussier Prasentiermarsch」(プロイセンプレゼンティア行進曲)は現在でも演奏されるが、作曲年不詳。おそらく即位前の作曲だと言われている。

スペシャルコンサートまであと18日

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