通し番号
300部。私の著作の発行部数である。出版に際して必要な諸判断の中で一番迷ったのは、多分この発行部数の決定だったと思う。多くないことだけは間違いないが、けっして少なくも無い。売れる見込みとの対比で言えばかなりな数である。この部数であるがゆえの何かが出来ないかと、ずーっと考えていたのが、1冊1冊に対する通し番号の付与である。印刷でやろうとするとかなり手間なのだが、パソコンでシールラベルに印刷して奥付のページに貼り付けるという作業が、300部という小部数ゆえに現実味がある。
イメージよりはう~んと早く納本の日が設定されたために、今日慌ててシールをプリントした。限定300部のうちの何冊目にあたるかの数字を印字する。単なる数値にするのはおもしろくないから「opus」という文字を添えることにした。1冊目であれば「opus1」である。これが300冊まで順に揃うことになる。「opus」とは作品番号を表す言葉で、音楽作品の末尾に整理番号の代わりに付与される。モーツアルトではこれが「K」になる。いわずと知れた「ケッヘルナンバー」である。
なんと言うことの無いユニーク番号の設定であるが、これがなかなかマニアックな雰囲気を醸し出す。つまり122番目の「opus122」までは、該当するブラームスの作品が常に存在することになる。好みの曲の作品番号をゲットしたいとマニアなら必ず思うはずである。王・長嶋の全盛時代、銭湯の下駄箱の番号札はいつも「1」「3」が人気だったのと一緒だ。
刊行後、お世話になった皆様に本を差し上げるとき、好みのブラームス作品の番号を付与して差し上げたいものだ。特に好みがない方々には123番目以降を差し上げればいい。また正規に販売を開始した後も、お申し込みをいただいた方々に、ブラームスの好みをお聞きして、出来る限りご希望に添うようにしたい。有名曲には注文が殺到してということには、なりはしないと思うが夢があってよろしい。
とゆうことで「良い番号はお早めに」とセールストークをかましておくことにする。
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