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2005年9月28日 (水)

のだめの中のブラームス⑨

第一巻79ページをご覧願いたい。左上のコマだ。千秋が頭の中でつぶやいた台詞。「連弾だったらリストとかブラームスとかもっとメジャーでやり易い定番曲もあるのに」である。これ何を隠そう、「のだめカンタービレ」における記念すべきブラームス初出だ。

千秋は谷岡先生の発案でのだめと2台のピアノでの合奏をすることになった。曲はモーツアルト作曲「2台のピアノのためのソナタニ長調K448」だ。のだめ作者様は「モーツアルトがピアノのうまいデブ娘(知人の子)との合奏用に作ったあっかるいサロン向き音楽」と解説してくれている。千秋は曲を選んだ谷岡先生を「人が悪い」と評している。このモーツアルトの作品がマイナーであることを暗示していると見て間違いない。つまりブラームスやリストにならば、このモーツアルトのK448よりは、メジャーでやりやすい曲があるという文脈である。「やりやすい」には多分に「合わせ易い」のニュアンスが含まれている思う。

さて、そのK448に比して「やり易い」と称されたブラームスの曲はいったい何だろう。実を言うとブラームスは、一台のピアノを二人で演奏する連弾の曲を好んでいたようだ。シューマンの主題による変奏曲op23を皮切りに、名高いワルツを含むop39、op52とop65の新旧「愛の歌」という具合に作品番号付きだけでもこれだけある。さらに作品番号抜きまで範囲を広げれば、ハンガリー舞曲がこれに加わる。それから主要な管弦楽曲、室内楽曲はほとんど連弾用に自ら編曲している。作るだけではない。クララ・シューマンとの連弾が何より楽しみだったといくつかの書物は伝えている。

モーツアルトの「2台のピアノのためのソナタ」との対比として描かれている訳だから、ブラームス側も「2台のピアノ」向けでないとしっくり来ない。しかも、ある程度メジャーであることも重要と思われるので、作品番号を持った作品にそれを求めねばならない。幸い簡単に見つけることが出来る。注文通りの「2台のピアノのためのソナタヘ短調op34b」と、「ハイドンの主題による変奏曲op56b」である。前者はピアノ五重奏曲の弟分。後者は管弦楽版の弟分である。千秋が第一巻78ページでつぶやいたとき、この2曲のどちらかまたは両方を思い浮かべていたことは確実と思われる。

それにしても、どちらも千秋とのだめのコンビで聴いてみたいものである。

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