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2005年9月14日 (水)

のだめの中のブラームス⑥

第13巻が、ブラームス的にはエポックが無いことで、ひとまず安心。ブラームスネタてんこ盛りだったら、厄介だった。「ブラームス」が、のだめの癖「オケストラ」「シュベルト」等の「長音棒」省略の餌食になる日は来るのだろうか?

というわけでしばらくは、ブラームスてんこ盛りの七八巻に没頭出来そうだ。

第七巻125ページ目の最後のコマ。黒字の白ヌキの文字で「思わぬところで下の声部に戻って来る旋律」とある。もじゃもじゃ組曲第12曲が完成し、ハリセンとの約束でコンクールに挑むことになったのだめの夏休みを前に「今年の夏は大変だ~」となっていきなりの場面転換である。

次の126ページが「思わぬところで下の声部に戻って来る旋律」を説明する格好になっている。「オーボエの下降旋律レ♯ド♯シが、戻ってきた旋律シラソ♯の3度上で重なる。」「まるで運命だったように出会う旋律」これはブラームス第一交響曲第二楽章の22小節目から23小節目にかけての描写だとわかる。後にコンサートマスターの独奏でも聴かれることになるこのオーボエの旋律は第一交響曲中で始めて訪れた晴れ間と位置づけられよう。黒木クンのオーボエで聴いてみたい。聴衆がこの晴れ間の気高さに酔っていると、旋律の最高到達点22小節目の冒頭の「H音」とともにヴィオラ以下の低弦に楽章冒頭の旋律が何気に戻ってくるのだ。ここの部分の衝撃は全曲中随一の説得力だ。レアアイテムの「rf」が12小節目と25小節目にひっそりと配置されていることも冒頭旋律との関連を補強している。冒頭部分を粛々と開始したブラームスの構築力に脱帽だ。

「ブラームスなめてんじゃないすよ」とやられた千秋がリベンジのために一人勉強する様子を象徴する箇所としてこれほど相応しいところは、そう多くない。キレイ好きの千秋が散らかしっぱなし、入浴もせずに没頭する様子でさらにそれが強調されている。

127ページからは例によってのだめがおせっかい。128ページ目ではシャワーを浴びせようと上着のボタンをはずすところで、千秋にガツンとやられ、計略は頓挫することになる。この後千秋入浴中に部屋の片づけをするのだめ。散乱する楽譜を拾い集めるコマ「シューマン、バッハ?」というコマの次に驚くべき光景が展開する。「Johannes Brahms-Briefwechsel」と書かれた冊子があるではないか?のだめの顔の上には「?」だ。「Briefwechsel」手元の辞書には往復書簡とある。のだめの顔の上の「?」はこれが楽譜ではないことを驚く意味がこめられている可能性がある。「千秋おそるべし」とうならざるを得ない。ブラームス第一交響曲の勉強をしていた千秋がブラームスの往復書簡集を参照していたのか?第一交響曲については完成に時間を費やした分、ブラームスの親しい友人との間でいろいろなやりとりがあったことが知られている。クララ・シューマンとのやりとりが有名だが、作品の解釈に結びつくようなやりとりも含まれていた。シュトレーゼマンへのリベンジに燃える千秋の執念を感じさせる。131ページでは執念が昂じてか、あやうくおぼれかけていたことも判明する。

千秋真一・・・なるほどただのイケメンではない。

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コメント

初めまして mixiの足跡からここに来ました
のだめのbriefwechsel・・・ 
早速その本をこちらで探してみようかと思っている所です 笑

私はオーストリアでヴァイオリンを勉強している者です
私もどなたかと一緒で4番のsymphonyで
ブラームスに完全に落ちました
今 ヴァイオリンソナタの3番を勉強中です

ヴィオラ お弾きになるんですね 私もヴィオラ大好きです
ヴィオラソナタ(クラリネット吹きに言うと怒られますが)
の1番を弾きました
どちらかというと ヴィオラの音域の方が
自分には合ってる気がします

sextettの1番・・・ あれは2.vlを弾いた事がありますが
至福の時間でした・・・

キリがなくなりますので 今日はこの辺で・・・
また遊びに来ますね

<アルトのパパ>
なに!ウイーンでヴァイオリンの勉強中とな!!これはこれは、遠くからよくおいでなすった。そのような方と、おおお。ううう。
むむむ。(言葉にならない)

して、ブログ楽しんでもらえましたか?またおいでいただけるとは
光栄至極です。

第四交響曲、変ロ長調の六重奏、ニ短調のソナタいいですなあ。

へへへ。そりゃ当然ヴィオラソナタでしょ。第二楽章で突然シャープの海に投げ出されるところが、好きです。

いつでもお待ちしていますよ。ブラームスの話しましょう。

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