音形ごっこ
襄燓のホテルで目覚めたハズ。今夜21時過ぎには列車に乗る。二度目の車中泊である。次の目的地は重慶だ。
さっそく本題である。
ブラームスについての書物を読んでいると至るところに現れるのが「音形分析」である。特定の音形から何かの意図を読み取ろうとする見地である。必ずしもブラームスの意図が反映しているとも思えないケースも多々ある。面白さという点では屈指の話題だが、眉唾度も高い。肝心のブラームスが沈黙しているケースがほとんどである。古今東西の有名人がはまっているので「ぼ~くも」というノリでも許されそうである。有名どころを以下に列挙する。
①弦楽六重奏曲第二番第一楽章の「AGATHE」のテーマ。同時期のop44-10にも出現するが書物で言及がされない。六重奏の方の「AGATHE」のテーマは「f」で絶叫しているのでピンとこない。大切な人の名前なら「p espressivo」のほうが相応しかろう。
②クララのテーマ「A-Gis-Fis-E」。後期のピアノ小品の至るところに隠れている。もちろんシューマンに由来している。
③「F-A-F」。ブラームスのモットーの音名化らしい。弦楽四重奏曲第二番、第三交響曲に反映しているそうな。
④「F-A-E」。こちらヨアヒムのモットー。ハ短調のスケルツォが有名。
⑤「C-D-F-E」。4つの交響曲の主音を並べるとこうなるというもの。これってジュピターの主題だ。シューマンの4曲でやってみると1音低くなる。
他愛のないものばかりである。私もいくつか考えてみた。帰国したら披露したいと思っている。
« アザースたち | トップページ | 「Sontag」op47-3 »
コメント