交響曲の噂
本日の記事は昨日の記事とセットでお読みいただくと面白さが倍増します。
ブラームス関係の書物を読んでいると、四曲の交響曲の後、ブラームスが交響曲のプランをもっていたという記述に出会う。第四交響曲発表後、ブラームスにはまだ12年の人生が残されていたのだから、そのことはとても自然である。ましてや、あの4曲を聴かされた聴衆たちが、お代わりをせがむのは当然である。
そうした交響曲の噂は、どうも特定の作品の解説の中に現れるようだ。作品番号の若い順にいうと、まずは作品102の「ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調」である。いくつかの解説書はこの協奏曲が第五交響曲として着手されたことを断言している。
その次に噂に上るのは、作品111を背負った弦楽五重奏曲第二番ト長調である。カルベックという人が、この曲の第一楽章が交響曲のプランを根源とすると述べているらしい。
ここまでお読みになって、本日の「オチ」が予見できた人は挙手をお願いします。その方花丸です。
それでは私の考えを申し述べます。上記の噂を一応真実と受け止めれば、第五交響曲はイ短調、第六交響曲がト長調ということになります。この六番が「ブラームスの田園」と呼ばれるかどうかは別として、第一交響曲から第四交響曲までの調性を順番に並べた後に、五番六番の調性を並べてみよう。「CDFEAG」「ドレファミラソ」である。あっと驚かされる。モーツアルトのジュピター交響曲のフィナーレのテーマと同じである。
「ド~レ~ファ~ミ~、ラララソ~」と歌える。このあと16分音符で「ファミレド」となる。ラの重なりは無視すると「ドレファミラソ」となる。交響曲の噂は、あながち荒唐無稽でもなさそうだ。ブラームス本人がこの噂のリーク元である可能性もありそうだ。う~ん。ブラームス恐るべしである。とすると第七交響曲は「へ短調」第八番は「ホ長調」第九番は「ニ短調」・・・・という具合に繋がりそうである。
答えが一致してた人とビールでも飲みに行きたいものです。
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