発表!管楽器羨ましい出番ランキング
管弦楽曲限定のヴィオラ弾きから見た管楽器の私的「羨ましい出番ランキング」である。お断りするまでも無いと思うが、全くの根拠レスである。
- 交響曲第四番第四楽章97小節目のフルート 迷いに迷ってこれ。強豪ホルンの並み居る出番を抑えての第一位だ。
- 交響曲第二番第一楽章454小節目のホルン 僅差の第二位だ。第一楽章を結尾に導く絶妙のソロ。
- 交響曲第一番第四楽章30小節目のホルン クララに贈られた誕生日のプレゼントの旋律だ。「この紋所が目に入らぬか、頭が高い」
- 交響曲第一番第四楽章47小節目のトロンボーン 世界遺産級のコラール。トロンボーン吹きの墓標も見え隠れする。
- ヴァイオリン協奏曲第二楽章冒頭のオーボエ この瞬間ほぼオーボエ協奏曲状態。しがないヴィオラ弾きどころか一級のヴァイオリニストも唸らせてきた。サラサーテには言わせておけばいい。
- ピアノ協奏曲第二番第一楽章冒頭のホルン 独奏ピアノに先行する大見得の場面だが、つつしみ深い「mp」での出陣だ。
- 交響曲第一番第一楽章29小節目のオーボエ 最高音「D」で眉が思わずつり上がるところまで鑑賞の対象である。
- ドイツレクイエム第二楽章106小節目のフルート 古来「干天の慈雨」と呼び習わされている名所。
- 交響曲第四番第二楽章110小節目のクラリネット 緩徐楽章を結尾に導く吐息だ。この手はクラリネットの独壇場だろう。
- 交響曲第四番第四楽章113小節目のトロンボーン 第一交響曲フィナーレのコラールと双璧をなす絶景だ。
ファゴット、トランペットは渋い見せ場が多くて、「羨ましい度」は高くなりません。私のせいではありません。「渋い出番ランキング」にすると上位独占かもしれません。以下は惜しくも番外になった出番です。
- ピアノ協奏曲第一番第一楽章199小節目のホルン 「p marcato ma dolce」の唯一の用例。「marcato」と「dolce」の唯一の並存事例ですぞ。
- 管弦楽のためのセレナーデ第一番第四楽章冒頭のクラリネット ブラームスが書いた最高の「メヌエット」
- 管弦楽のためのセレナーデ第二番第四楽章33小節目のオーボエ メヌエットのトリオを率いる「息も絶え絶え」のなまめかしさ。
お叱り異論覚悟のランキングです。
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