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2005年12月17日 (土)

Tempo Giusto

手元の音楽用語辞典には、「正確なテンポで」とある。ブラームスは楽曲の冒頭で三度、この表示を使っている。

作品39-1のワルツ、作品74-2のモテット、作品94-5の歌曲だ。「正確な」というのは、何か別に手本があって、それと一致しているという概念を思い浮かべる。「正確な音程」「正確なリズム」などはその典型である。それならば、「正確なテンポ」という場合の「手本」とはいったい何なのか?上記3例のうちワルツはわかりやすい。ウイーンっ子にとって「ワルツ」といったら自動的に一定のテンポが想像できるに違いないのだ。単なる4分の3拍子ではない独特の間合いのことを指していると解釈できよう。16のワルツのうち実に11が具体的なテンポ指示を持っていない。おそらく「言わんでもわかるでしょ、ワルツなんだから」というノリなのだろう。「1番にだけ書いておくからね」とも言ってそうである。多分、何の指示も無くただ、「p dolce」で開始される15番が、これだけ抜きん出て有名になってしまったのは、ブラームスにとっても予定外なのではあるまいか?

残る2つは、厄介だ。「断り無きTempo Giusto」は何を物語っているのだろう。作品94-5はおそらくブラームス史上最短の歌曲、4分の3拍子のニ短調だ。作品39と同じくワルツのテンポなのだろうか?作品74-2のモテットも2分の3拍子だ。まさか3拍子もしくはワルツの意味でもなかろう。「曲想に照らして正確なテンポを類推せよ」という意味なのだろうか?

他の曲では、繊細に多様に発想用語を使いこなしているブラームスにしては、「指定放棄」にも似た不親切さを感じる。単にこちらの予備知識不足の可能性もあって悩ましいことこの上ない。かといって「好き勝手承認」の免罪符と割り切るのも気が引けるというものである。「どうせ、たいして違わない」と腹をくくって考えるのを止めればいいのだが、「たいして違わないのなら何故わざわざTempo giustoと書いたんだろう」と深みにはまる因果な性分である。惚れた弱味かもしれない。

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