ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 非日常のブログ | トップページ | カヴァーをはずしたところ »

2006年1月21日 (土)

Capriccioの位置づけ

「Capriccio」は一般には「奇想曲」と訳されている。ブラームスのピアノ小品にこのタイトルを持ったものが見られる。「Intermezzo」(間奏曲)と対になる概念と捉えられているようだ。いわく「しっとり系のインテルメッツォ」に「お転婆系のカプリチオ」という塩梅である。「ブラームスの辞書」でもそうした位置づけを意識した記述をしている。「IntermezzoのMarcato不在」と「Capriccioのdolce不在」がその代表である。

しかしながら「Intermezzo」と「Capriccio」出現の頻度がバランスを欠いている。「Intermezzo」は作品5のピアノソナタ第三番第四楽章に初出現し、作品10-3にも現れている。作品25のピアノ四重奏曲第一番の第二楽章にも存在し初期においても独自の境地を見せている。初期には「Capriccio」は見当たらない。

中期になると作品76の8作は、「Capriccio」と「Intermezzo」が仲良く4作ずつに割れている。後期の一連の小品群のトップを飾るop116では7曲中3曲が「Capriccio」で、残る4曲が「Intermezzo」になっている。実はこの3曲をもって「Capriccio」は姿を消す。

作品番号でいうと117、118,119には「Capriccio」は出現しないのだ。全て「Intermezzo」のop117はともかく、118と119には「Capriccio」が存在しても良さそうである。op118-1の「Intermezzo」は曲想から見ると「Capriccio」でもおかしくはない。「Intermezzo」としては異例の「f」で曲が開始されるなど謎も多い。op119-3の「Intermezzo」やop119-4の「Rhapsodie」も長調であるというハンデはあるものの「Capriccio」で文句も出ないだろう。創作の最末期において「Capriccio」の出現にブレーキがかかる印象である。

結果として「Intermezzo」22曲に対して「Capriccio」は7曲を数えるばかりである。

« 非日常のブログ | トップページ | カヴァーをはずしたところ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Capriccioの位置づけ:

« 非日常のブログ | トップページ | カヴァーをはずしたところ »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ