私家版ブラームス全集
今ipodにブラームスの全作品を取り込もうという野望に燃えていることは、昨日述べたとおりだ。名付けて「私家版ブラームス全集」である。
実はこれ、「いつかきた道」なのだ。今を去る22年前、就職後最初の赴任地となった大阪で、まずしたことと言えば、ステレオとカセットデッキを買ったことだ。これを駆使して管弦楽曲と室内楽曲全てをカセットテープに録音し、30本組の全集を手作りした。ipodと違って録音にはリアルタイムを費やさねばならない。75分の曲であれば、録音にも75分かかるのだ。何のかんので完成まで2ケ月かかったと記憶している。ちょうど30本入るカセットテープケースを買い求め、テープのケースにはインスタントレタリングで収録曲を貼り付けた。30本のテープだから大きさはちょっとしたアタッシュケース並になった。重さもかなりのものである。
何のことはない。この全集はある女性へのプレゼントだったのだ。こんなに気合が入ったくらいだから、当時の私の中における彼女の位置づけはおおよそ察せられよう。今でこそ、サラリと口に出来るが当時は、ほぼ人間魚雷状態だった。22年前の話だ。
「ブラームスの辞書」がきっかけで、どうやらその30本組の「私家版ブラームス全集」が、大切に保管されているかもしれないことがわかった。「ブラームスの辞書」が復活させた、素晴らしい旧交がまた一つ増えた。
お断りするまでもないが、ipodによる今回の「私家版ブラームス大全集」は、もちろん自分用である。
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