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2006年2月15日 (水)

「poco」意訳委員会

「poco」の意味を問う試験問題があったら、「少し」と答えておけば点になる。何も難しい単語ではない。

ブラームスではパート系で約750箇所、トップ系で113箇所で使用されている。ベートーヴェンはトップ系で39箇所出現するに過ぎない。「poco」をブラームス独特の「微調整語」「抑制語」と断ずる根拠はこのあたりにある。(すみません。ベートーヴェンのパート系は数えていません)

これだけたくさんの「poco」が使われていると画一的に「少し」という解釈をしていたのでは、しっくり来ないケースも出て来る。「poco f」は、「少し強く」でまあ許してあげるとしても「poco adagio」や「poco allegro」となると「少し」怪しくなる。まして「poco andante」あるいは「poco allegretto」ともなると相当辛いものがある。

そうした目で見てみるとパート系で「marcato」「agitato」「sostenuto」「tenuto」「sf」等が「poco」によって修飾されているケース(もちろん全て実在する)は、「少し」という日本語では答えにならないと思われる。トップ系においては「presto」「larghetto」がこの仲間に入るだろう。

ここで「poco」の解釈について提案をしたい。良い日本語があるのだ。「気味」である。「風邪気味」の「気味」だ。「私は風邪だ」と「私は風邪気味だ」を比べると風邪の症状は後者のほうが軽いと思われる。「poco」のイメージにぴたりと合う。「marcato」を例に採るなら「マルカート気味で」という解釈だ。マルカートの度合いは「marcato」単体よりも浅くなる。「少しはっきりと」という解釈よりは、日本語としてすっきりすると思う。実演奏への転写にはなお困難も伴うだろうが、わかったような気になれるところが味噌である。

さらに「poco」の前に「un」が付いてしまうケースでも鮮やかに対応できる。「un poco sostenuto」を例に採れば「いくぶんsostenuto気味に」とすればいい。これ第一交響曲冒頭に燦然と輝くメジャーな用語だ。

以上、あくまでも日本語としての「座り」の問題だ。「poco」の解釈にあたり「少し~で」という方向で行き詰まったら「~気味で」と読み替えてみることをお奨めしたい。

少なくとも日本語としての収まりは、抜群にいい。

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