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2006年2月16日 (木)

献呈の空白

作品を誰かに捧げることを献呈と呼んでいる。作曲家がパトロンに頼って生活していた時代と、自立を始めていた時代では献呈の重みも意味も違っているが、ブラームスも作品を献呈している。ブラームスの献呈先リストもなかなか華麗である。

プロシア皇帝、ヘッセン王女という高貴な身分の人たちから、マルクセンのような恩師、そしてヨアヒム、クララ・シューマン、ビューロー、ハンスリックのような音楽家評論家。ビルロート、ヘルツォーゲンベルグ夫人などの友人。

ここまで並べてきておやっと思うことがある。肝心な人が抜けているのだ。肝心な人とは、ロベルト・シューマンだ。ブラームスが世に出るキッカケとなったのは、ロベルト・シューマンの寄稿した論文であったことは、有名である。恩人という意味では相当なレベルなのだが、作品の献呈を受けていない。ロベルトの妻にして当代最高のピアニストであるクララには何曲か献呈されているのと対照的である。

晩年に近づくほど誰にも献呈されない作品が増える傾向が見て取れるが、シューマンの在世中に発表されたop10までの10作品のうち、誰にも献呈されていないのはop8のピアノ三重奏曲ただ一つである。いわば献呈ラッシュの初期にあって、ロベルト・シューマンへの献呈が意図的に回避されていると考えるのは勘繰りすぎだろうか?

恩師に捧げるに相応しい作品が出来るまで我慢と言っているうちに肝心なシューマンが没してしまったと、穏便に考えておくことにしたいが、何かひっかかるのも事実である。

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