ピアノ三重奏曲イ長調
1938年にブラームスの遺作として発表された作品。Moderato-Vivace-Lento-Presto。
問題は、これが本当にブラームスの真作かということに尽きる。マッコークルの「ブラームス作品目録」には一応載ってはいるが、偽作呼ばわりとまでは行かないものの、怪しいという分類になっている。諸説入り乱れた真贋論争がにぎやかだ。ある人は曲中に「cantabile」が頻発することを持って偽作と云っている。第一楽章が「moderato」なのも怪しげだ。何といっても一番困るのは、聴いただけでは判らないという点だ。
問題は、この曲を現在作成中の「私家版ブラームス全集」に入れるかどうかだ。このほど買い求めたipodはブラームス以外の作曲家の作品を取り込まないと心に固く誓ったので、これが偽作だと取り込みはまずい。
我が家にこのCDがあるので余計に迷うことになるのだ。かなり真剣に困っている。
« 一日一本体制 | トップページ | 夜道の第一交響曲 »
コメント
« 一日一本体制 | トップページ | 夜道の第一交響曲 »
ですよねぇ。
困ったモンです。中途半端は嫌です。
マッコークルも疑ってかかっているようです。
投稿: アルトのパパ | 2006年2月 3日 (金) 13時46分
私もこのCDは持っています。
私には真偽のほどはわかりませんが、
真だと思って聴けばそう聞こえますし、
偽だと思って聴けばそのようにも聞こえます。
二度ばかり生演奏で聴かせて貰いましたが、
その時の演奏者たちも概ねそんな感想でした。
お困りになるお気持ち、よくわかりますよ。
投稿: ひふみ | 2006年2月 2日 (木) 21時41分