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2006年2月14日 (火)

恋のリスク管理

いまでこそ、立派なオヤジだが、私にも青春時代があった。現実には辛い思い出の方が多いのだが今となっては、懐かしいという代物だ。つまりは、ふられまくっていたということだ。簡単に好きになっていたという訳でもないのだが、ふられた回数は多いほうだと思う。身の程もわきまえずにロングパスばかり投げるから、なかなかパス成功率が上がらないのだ。

ブラームスへの思いは、それなりに報われもするのだが、相手が女性となると勝手が違う。何度も痛い目にあっているうちに、事前に手を打つようになったのだ。好きな女性と一緒にいるときにはブラームスを聴かないという処世術だ。勝負のコンサートにもブラームスを選ばない。ドライブのBGMにもブラームスは鳴らさない。もちろんふられた後のリセットにブラームスは大活躍なのだが、楽しかった頃の想い出がブラームスとかぶらないようにするための措置なのだ。ブラームスの特定の作品が特定の女性の思い出とリンクしないようにするためと言い換えてもいい。このあたり、今となっては笑止だが当時は真剣だった。いじましいことにいつもふられることを想定していたという訳である。

ブラームスの代わりを務めたのが主にモーツアルトだ。根拠なく「無難」だと思っていた。モーツアルト超嫌いっ子はいなかった気がする。万が一いたとしても、「僕も好きじゃないんだよね」と言い切れる。ブラームスでは口が曲がってもそうは言えない。だからモーツアルトは悲惨だ。思い出とペアになっている曲が多い。ト長調のヴァイオリン協奏曲やフィガロの結婚、それからドンジョヴァンニ、後期のピアノ協奏曲は、ほぼ全滅である。モーツアルトを壁にしてブラームスを守ったようなものだ。おかげで、ブラームスは辛い想い出に汚染されずにすんだ。今ではブラームスもすっかり体力と貫禄がついてしまって、少々のことではビクともしなくなった。皮肉なことに恋をする心配も不要になってしまったけれど・・・・。

辛かったことは、みな懐かしい想い出になってしまったというのに、ブラームスへの思いだけは、かえって深まってしまっている。ブラームスの方がたちが悪いと言えなくもない。

ヴァレンタインデーのネタとしては、相当屈折していると自分でも思う。このあたりいわゆる「ブラームス風」だと思われる。

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コメント

そうなんですよ。
今となっては笑い事なんですがね。

当時は、マジでしたよ。モーツアルトに罪は
無いんですが・・・・。

そ!この屈折の仕方が、なんとなくブラームスっぽくありませんか?

すみません・・モーツァルトを盾にしてブラームスが守られている姿を想像して、ちょっと笑ってしまいました^^;

「ブラームス風」ですね。

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