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2006年5月13日 (土)

暗譜

娘たちのヴァイオリンのおさらい会が7月に開催される。昨日は異例の金曜日レッスンだった。もちろんパパ抜きだ。3月から取り組んできた曲を暗譜するよう促された。お姉ちゃんは125小節で、妹は141小節の作品だ。「出来るところまでで、いいから暗譜で弾いてごらん」といわれた。今日二人に弾かせてみた。恐る恐る弾き始めた割には、驚いたことに2人ともほぼ暗譜が出来ている。2ヶ月間さらってきたとはいえ、練習に付き合っていた私は全く暗譜出来ていないのに比べると上出来である。子供の暗譜力は舐めたものではない。

そもそも、コンサートで暗譜という風習は誰が始めたのだろう。クララ・シューマンが始めたという説もあるらしい。クラシック音楽という業界は「楽譜通り」がとかく珍重されるから、「楽譜を見ずに楽譜通りに弾く」ということが「暗譜」と名付けられてステイタス化されている訳だ。「私は楽譜通り弾ける上に、楽譜を暗記さえしてしまっているのです。凄いでしょ」という風情である。もちろんコンクールの演奏者にとっては、呼吸と同じくらい当たり前な位置づけだし、「目が悪いので仕方なく暗譜した」「私は楽譜が読めるので暗譜の必要はない」などなど古来から巨匠と暗譜をめぐるエピソードには事欠かない。

さらに事態を複雑にしているのは、同じクラシックでも曲のジャンルによっては扱いが微妙なことだ。器楽の独奏(多くの場合ピアノ)は無論暗譜だ。室内楽は二重奏までは暗譜で、トリオ以上だと楽譜を見るというような微妙な棲み分けが起きているらしい。協奏曲の独奏は当然暗譜なのだが、同じ奏者がカルテットを弾くときは楽譜を見ながらという訳だ。ついでに言うと室内楽のパート譜のうちピアノの楽譜にだけは他のパートが印刷されているのも不思議と言えば不思議である。かと思うと合唱は楽譜を見ていたりいなかったりで落ち着かない。

演奏を録音する場合には、大した影響は無いのだと思う。CDの演奏を聴いて、暗譜か暗譜でないかは判らないと思う。

ヨアヒムはブラームスのヴァイオリン協奏曲初演の際のソリストだ。1879年1月1日ライプチヒである。その後しばらくヨアヒムは、独奏者としてヨーロッパ中でこの曲を演奏して回った。ロンドンでは早くも2月22日に英国初演にこぎつけた。引き続いての3月6日フィルハーモニーでの演奏には注釈が付けられている。ヨアヒムにとって初めての暗譜での演奏だ。これは面白い。つまり初演から約2ヶ月強の間ヨアヒムは楽譜を見ていたことに他ならない。周知の通り、初演は評論家から絶賛されているし、初演後の各地の演奏も好意的に受け入れられている。つまり独奏者が楽譜を見て弾いていたことがマイナスに作用していないと解釈出来る。

ブラームスの2つのピアノ協奏曲の初演における独奏者はもちろんブラームス自身だ。ブラームスは巨人のようなあの2曲を暗譜で弾いたのだろうか?

娘たちを誉めてはやったが、昔は必ずしも暗譜が必須ではなかったようだ。

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コメント

<亜ゆみ様
ありがとうございます。
「楽譜を置くこと」と「暗譜してない」とは必ずしもイコールではないですね。暗譜してあるのに楽譜は置くという人もいるはずですから。

女性ピアニスト、メジューエワさんは楽譜を置いて弾いていましたよ。
それは、楽譜を見ずに弾くと作曲家の意図や気持ちよりも、自分の感情の方が前面に演奏に出てしまうのを防ぐためだというのを聞いたことがあります。

<ひふみ様
大音楽家の演奏会と、娘らの発表会を一緒には考えられません。また全く音を出さない指揮者と他の演奏家でも事情は少し違いそうです。

娘らについていえば、「暗譜を出来てしまうくらい練習しろ」という意味が多分に含まれていると思います。毎回毎回あっさり暗譜出来てしまうので効果の程は定かではありません。

演奏する際に、暗譜でするか否かは色々、考えがある様です。
指揮者クナッパーブッシュの有名な言葉がありますよね?
「私は楽譜が読めるのだよ、何故暗譜しなくちゃいけないのだね?」

晩年のリヒテルは(勿論暗譜しているのでしょうけれど)、
わざと楽譜を置いて、しかもステージを真っ暗にして演奏してました。

私は演奏する側の人間ではないので、何とも言えませんが、
発表会に出る時には、暗譜出来ていなければ不安で不安で、
とても出られませんでした(笑)。

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