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2006年7月 6日 (木)

時限式仕掛け花火

「ブラームスの辞書」が間もなく刊行から1年を迎えようとしているのに、我が家の子供たちは全く感心を示そうとしない。著者の子息という特権で「53、1、78」のようなメジャーな番号を背負った本をもらっておきながら、無惨にもデスクに積み置かれている。

ヴァイオリンを半ば強制的に習わせ、ブラームスの作品をゴールラインに設定している娘たちでさえ、「どこのおじさん?」みたいなリアクションに終始しているのだから、長男は絶望である。

漢詩に「子を責む」という一遍があった。陶潜の作だったと思う。「阿舒ゆくゆく二八、乱堕もとより類なし」「阿宣ゆくゆく志学、しこうして文術を好まず」「雍と端とは年十三、六と七とを識らず」「通子九齢になんなんとして、ただ梨と栗とを求むるのみ」いう具合に親の期待通りにならない子供たちを嘆く歌だ。最後は漢詩らしく「あくせくしないで酒でもたしなむとするか」で終わっていた。高等学校で習った時にはチンプンカンプンだったが、今は判るような気がする。

気を長く持たねばなるまい。将来3人のうちの誰か一人が、音楽に興味を持ち、ブラームスに歩み寄って、父の著書「ブラームスの辞書」を自ら手にとってくれる日を信じたい。そのときの子供らの唖然とする顔を想像している。父の残した本を世界一のブラームス本だと思ってくれる日を待ちたい。

「ブラームスの辞書」は子供たちの人生に父たる私が仕掛けた「時限式仕掛け花火」である。地雷ほどは危険ではない。時限式と言っても、もちろん着火のタイミングは決まってはいない。興味を持って近づいてくれさえすれば、いつでもキレイに着火して、子供らの人生をささやかに照らすだろう。遅れに遅れてそれが孫であっても本望である。

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コメント

<空の風様

いやいや、照れる照れる。

時限式仕掛け花火。。。ジ〜ンと来ますね。詩人のよう。
いつか綺麗な花火が上がるといいですね。そうお祈りしたい気分です。

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