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2006年8月26日 (土)

松葉のマーク

音楽記号の一つ。「<」と「>」があり、向きにより意味が違う。「<」は「crescendo」と同じ意味で「だんだん強く」と解される一方、逆の向き「>」は「decrescendo」の意味で「だんだん弱く」と対応する。強くしたり弱くしたりの急激度は「<」や「>」の長さで変化する。

「<」や「>」には様々な課題が見え隠れする。

  1. 「<」と「crescendo」の区別の基準が明確でない。「ブラームスの辞書」の収録基準はあくまでも「音楽用語」なので「<」はカウントさえしていない。「>」と「decrescendo」も同様である。
  2. とりわけ「>」は、作曲家の手稿では「アクセント」と紛らわしいことが多い。
  3. 「<」と「>」はしばしば近侍して使用される。特に「<>」は頻繁に用いられる。あたり一帯においてのダイナミクスの起伏を手軽に指し示す効果がある。「<」が「crescendo」に書き換え可能で、「>」が「decrescendo」または、「diminuendo」に書き換えが可能と推定される一方で「<>」は、言葉で置き換えた例に遭遇しない。「espressivo」あたりとの関連が疑われる。

「<>」には単に「crescendoただちにdiminuendo」にとどまらないニュアンスがこめられている可能性を考えたい。ブラームスの作品中にはかなり頻繁に現れる。あまりに頻繁なので軽く見られていないか心配である。

たとえば作品116のオープニングを飾るニ短調のカプリチオだ。8分の3拍子が「Presto energico」で立ち上がる。スラーや「sf」「アクセント」を駆使した複雑なフレージングが売りである。立ち上がりから7小節の間、小節の頭と強拍が一致しない。このズレを楽しむ音楽であることは間違いがないが、8小節目で初めて小節の頭に強拍が来る。このことが「<>」を設置することによってさりげなく仄めかされている。それも束の間、すぐにまた強拍がズレてしまい、次に小節頭に戻るのは16小節目だ。すると不思議、また「<>」が鎮座している。このカプリチオ全体で11箇所の「<>」は全てこうした用法になっている。全く油断が出来ない。

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コメント

<麻由子様

カウンター表示をONにしたのは昨日です。20000アクセスが手の届くところに来ました。

3のケースは興味深いですね。
(私はまだ若葉のマークの域ですが・・)

カウンター出現~。☆・°* 。・
(私には、今まで見えませんでしたが、皆同じ?)
2万へのカウントアップ。
心の中では「あといくつ」とカウントダウン。
そして、さらに、その先へ・・。
ブログ訪問の楽しみが、ひとつ増えました♪

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