decrescendo日照り
中学校の音楽の時間に、「crescendo」を「だんだん強く」と習い、「decrescendo」はその逆で「だんだん弱く」だと教わった記憶がある。このとき「diminuendo」は習っていなかったと思う。私の脳味噌には「crescendo」の対立概念は、「decrescendo」だと刷り込まれている。
ところがブラームスの楽譜を仔細に見てゆくとどうも勝手が違う。「decrescendo」が出現しないのだ。松葉マーク「>」や「diminuendo」はそれこそ売るほど存在するというのに「decrescendo」にはとんとお目にかかれない。
ブラームスは「だんだん弱く」を要求するとき、事実上「diminuendo」か「>」に決め打ちしていたように推測出来る。断言は慎みたいが少なくとも作品番号付きの作品には「decrescendo」は無いようだ。
ブラームスのシューベルト好きは周知の事実だが、ブラームスはシューベルトの即興曲変ホ長調op90-2(D899)を左手のためのエチュードに編曲している。その中44、168、213小節目の3箇所で「decrescendo」が出現する。我が家には、シューベルトの原曲の楽譜が無いので、この「decrescendo」が元から原曲に存在していたのかが確認出来ない。ブラームスには「decrescendo」が無いと断言出来ない理由の一つがこれである。
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