花束の大きさ
早いものであれから1年が過ぎた。
コンサート後の楽屋に突撃して「ブラームスの辞書」をヘルムート・ドイチュ先生ご夫妻に手渡した「秋川の奇跡」が昨年の10月8日だった。そして10月10日には初めての海外出張で中国に旅立った。
中国出張があったせいで、ヘルムート・ドイチュ先生に著書を受け取っていただいた感激に浸っていられた時間がやけに短かった。あの日の先生の反応は昨年10月8日のブログに詳しいが、お礼にといただいた花束の大きさは今もこの腕の感覚が鮮明に記憶している。鮫島有美子先生を慕って楽屋まで集まった熱心なファンの羨望の視線が心地よかった。お金を出して買ったら相当な金額になったに違いない、見たこともないような立派な花束だった。それを惜しげもなく見ず知らずで飛び込んできた私に「持ってゆけ」といって手渡してくださったドイチュ先生を一生忘れることは無いだろう。
あのとき手渡した「ブラームスの辞書」opus121とopus43が、今もお二人の手許にあるのだと思うと気が引き締まる。
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