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2006年11月11日 (土)

カノンのエコー

何の断りもなく黙って「カノン」と言ったらあのカノンを指していることも多い。あのとはつまりパッヘルベルだ。「パッヘルベルのカノン」は、日本のクラシック音楽界での浸透度という意味では、相当な高みにある。単純なベースラインの上に3部に分かれたヴァイオリンが折り重なって行くだけのシンプルな構造なのに、その澄み切った響きがすがすがしい。あまりに透明で悲しくなることもしばしばだ。本当の悲しみは長調でないと描けないと実感させられる。

ブラームスの最初の変奏曲「シューマンの主題による変奏曲」作品9にパッヘルベルのエコーが現れている。398小節目、第16変奏だ。フラット6個からシャープ6個に転じるところである。ピアノの左手が嬰ヘ長調の移動ドで「ドーソーラーファー」と滑り出す。この主題がパッヘルベルのカノンの冒頭の低音主題にダブって聴こえてしまう。

それから一昨日の記事で話題にしたイ長調ピアノ三重奏曲の第4楽章104小節目のヴァイオリンとピアノの右手にGismoll嬰ト短調の移動ドで「ドーソーラーミーファードー」という2分音符の動きが短調版のカノンに聴こえる。

ブラームスがパッヘルベルその人やカノンを知っていたかどうか定かではない。ブラームス関係の書物の中でパッヘルベルは取り上げられていないように思われる。

今年はパッヘルベル没後300年である。

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コメント

<空の風邪様

恐れ入ります。「悲しみは長調」って断言するのって勇気が少々要ります。超独断なので。ブログ炎上のキッカケになりかねません。

カノンは悲しいです。透明すぎて。おしまいの方でCisにナチュラルがつくあたり。

>本当の悲しみは長調でないと描けないと実感させられる。
ん〜深い 。。

>今年はパッヘルベル没後300年である。
そうでしたの 。。皆「カノン」が好きなわりには、知られてないですね。。
それとも私だけ?かな。。

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