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2007年1月 7日 (日)

in tempo ma piu tranquillo

ブラームスが28年前18歳の私にかけた魔法の呪文。「本来のテンポで、しかしより鎮まって」とでも解するのだろうが、十分とは言えない。

第2交響曲第1楽章477小節目に唯一出現する。

1979年1月7日大学入学後はじめてヴィオラを習った私のデビュウ演奏会だった。メインプログラムだった第2交響曲を練習する中で、私はブラームスの魔法にかかった。第1楽章を終末に導くホルンの夢のようなソロを受けた弦楽器が満を持して放つブラームス節だ。ホルンの置き土産のリタルダンドを打ち消すのだが、雰囲気だけは引き継ぐ意味合いがある。

楽章冒頭の半音の上下動のモチーフを奏するチェロに乗って、第1ヴァイオリンがsulGで奏する「mp espressivo」の香気にすっかり打ちのめされた。その間ヴィオラはといえば粛々とシンコペーション放つ。一人で練習している時には退屈だったシンコペーションなのだが、ヴァイオリンとチェロに挟まれて至福の出番に変わった。他のパートを聴く喜びを始めて知った。旋律を受け持たぬヴィオラだが、何ともいえぬ幸せな気分になった。

この前のホルンのソロ、それに続く弦楽器、さらに後続の木管楽器の滔々たる流れに触れて、「オーケストラっていいな」と心から思った。

言葉で完全に説明するのはほぼ不可能だ。

今もなお、その魔法は解けていない。

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