三大なんとか
日本人の癖なのか、人類共通の癖なのかわからぬが、人々は物事を「三大~」とくくり分けることが好きである。「四大~」や「五大~」も無いわけではないが、やはり「3」が主流である。言い得て妙のものもあれば、相当無理っぽいのもあって面白い。音楽の世界にもその傾向がある。
- 3和音 トニカ、ドミナント、サブドミナントのこと。「ドミソ」「ドファラ」「シレソ」だ。
- 3大B バッハ、ベートーヴェン、ブラームス
- 3大テナー カレーラス、ドミンゴ、パヴァロッティ。3人に序列はつけないのが慣例。
- 3大オペラハウス ミラノ、パリ、ウイーン。ニューヨークを入れる人もいる。
- 3大ピアノ ベーゼンドルファー、スタインウエイ、ベヒシュタイン
- 3大ヴァイオリン協奏曲 ベートーベン、メンデルスゾーン、チャイコフスキー
- 3大レクイエム モーツアルト、ヴェルディ、フォーレ
- ベートーヴェン3大ピアノソナタ 月光、悲愴、熱情
- チャイコフスキー3大バレー 白鳥の湖、くるみ割り人形、眠れる森の美女
- モーツアルト3大交響曲 39番変ホ長調、40番ト短調、41番ハ長調
- モーツアルト3大オペラ 魔笛、フィガロの結婚、ドン・ジョヴァンニ
- シューベルト3大歌曲集 冬の旅、美しき水車小屋の娘、白鳥の歌
もっとあると思うがこのくらいで。
一見して気がつくことは「3大B」を除いてブラームスには関連が無さそうということだ。ヴァイオリン協奏曲にブラームスが入っていないのも不本意といえば不本意である。
ブラームスの作品も「3大~」という言い方でくくられているものは無い。器楽ではインテルメッツォやカプリチオやワルツを除くと1ジャンル4曲以内だから「3大~」の標的にはなりにくいと思われる。たとえば「ブラームス3大交響曲」を選定しようとすると、それはあの4曲から1曲落とすという作業をすることに他ならない。かといって「世界3大交響曲」を全部ブラームスの作品にしてしまうのも世間の同意が取れるまい。
ブラームスは「3大なんとか」にはなじみにくい。
« 再生頻度ランキング | トップページ | 三大インテルメッツォ »
<とらねこ様
おおお!レアなキリ番を踏んでいただくのも何かのご縁ですね。
投稿: アルトのパパ | 2007年1月29日 (月) 18時04分
驚いたことに今回の私のアクセスが33333とあります。何という偶然。このブログの3に関わる素敵な番号をゲット!宝くじに当たったような喜びです。
投稿: とらねこ | 2007年1月29日 (月) 08時39分