ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 記事のジャンル別バランス | トップページ | ご心配御礼 »

2007年1月16日 (火)

一瞬の「molto f」

「pp」と「p」の間にダイナミクスの中二階を形成する機能の「molto p」は、ブラームスの作品中62箇所の用例が存在する。

ところが「molto f」はとなるとたちまちレアアイテムと化す。「運命の歌」op54の306小節目に1回出現するだけだ。周囲の楽器はみな「f」の中、アルペジオを刻むヴァイオリンとヴィオラにだけ「molto f」が付与されている。周囲の「f」よりは聞こえて欲しいが、8小節後の「ff」はそれとわからねばならないという意味だとは思うが、座りが良くない。

ブラームスにおいては、ダイナミクス記号はそれぞれで独自のニュアンスを獲得するに至っていて、数学的な整合性はしばしば犠牲になっている。たとえば「mp」は、とても「mf」の裏返しの概念とは思えない使われ方をしているし、「ppp」と「fff」も出現頻度が均衡していない。ブラームスの根幹となるダイナミクスは「p」だとでも言わんばかりにダイナミクス用語の出現頻度のピークは「p」の周辺に存在する。

同様に「molto f」は、出現頻度において「molto p」と均衡していない。用例が余りに少ないため傾向の分析すら許さない。

「非常に強く」などという凡庸な理解でよいのか自信がない。

« 記事のジャンル別バランス | トップページ | ご心配御礼 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 一瞬の「molto f」:

« 記事のジャンル別バランス | トップページ | ご心配御礼 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ