定期健康診断
調整に出していたヴィオラが戻ってきた。
2月16日の記事「オーバーホール」で長女のヴァイオリンを調整に出したことに言及した。先生に弾いていただいたところ「見違えたわね」と言われた。苦労が報われる思いがした。実のところ楽器屋さんとの間で2往復していたのだ。
http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2007/02/post_7512.html
魂柱の位置の調整に加えて、長さを短くしてもらったのだ。それで一旦は戻ってきたのだが、D線とG線でのシャリシャリ感を覚えて再調整になっていた。無頓着な長女が「あれぇ」みたいな顔をしていたので、たまらずにお願いした。痛いとか痒いと違って症状を口で伝えるのは難しい。何度か伺って身振り手振りでお伝えすることが重要だ。技術者さんは、こちらの訴えを聞いて症状を把握する他に、どんな音が好みなのかをヒアリングする感覚なのだ。技術者ご自身もヴァイオリンを弾くので、交互に弾いてはああだこうだと議論する中から調整の方向が定まる。結論から言うと鳴りを少し抑えるセッティングにしたところでベストと判断した。
長女のヴァイオリンでのやりとりから私のヴィオラについても一大決心がつき、このほど調整に出していたが戻ってきた。定期健康診断というより少し鳴り方に不満が出ていたからだ。
- 弓を良くしたのだが、欲が出てしまってヴィオラの鳴りが不満になってきた。
- C線の鳴りが気にいらない。もっと深みが欲しい。
- 上辺だけで鳴っている感じ。
- 希にシャリシャリ状の雑音感がある。
大した腕前でもないのに要求だけはいっぱしである。同じ技術者と続けて話が出来ているから、こちらの腕前も、嗜好もある程度伝わっていることが何よりも重要だ。結果としては、少しだけ魂柱を太くした。従来の魂柱は少し細め6.5mmだった。これを7.5mmにした。表板や裏板との接触面が傾いていた。
本日サッと弾いた限りでは、全く別の楽器だ。それにしても「魂柱」とはよく言ったものだ。魂柱の交換一発こんなに変わるとは思わなかった。一言で言うと音の表情が変わってしまったという感じである。C線については文句なしだ。シャリシャリ感も払拭されている。万札1枚飛んで、コーヒー2杯分のお釣りだが、リーズナブルと感じる。しばらく弾き込んで、満足しなければ再調整に出すことで話はついている。微調整のための2往復3往復は覚悟の上という点、最初にお店に理解してもらっている。各弦くまなく弾きこんで調整の成果を判定したい。
楽器に触れない1週間は、やけに長かった。
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