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2007年3月 5日 (月)

やせがまん

一昨日の記事「ブラームス雛」は楽しかった。

http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2007/03/post_13c0.html

ブラームスとクララを金屏風の前に座らせないデリカシーを発揮させてもらった。ブラームスもきっと判ってくれると確信している。

そりゃあブラームスはクララLOVEだから、並んで座りたいに決まっている。でも諸般の事情でそうも行かないと自重するのだ。あるいは「クララは女神だから」とつぶやいて自ら右大臣の席に着いたのだ。記録に残るエピソードや残された作品の肌触りから容易に推定できる。こうした独特の心情を個人的に「やせがまん」と表現している。ワーグナーだったら、遠慮なく金屏風の前に直行するだろう。

人間ブラームスは内面において、この種のやせがまんに悶々としたと思われるが、創作活動の障害にはなっていない。それどころか、逆に創作のエネルギーになっていた感じもする。世の中は理想と現実の落差に満ちている。そうしたジレンマが創作のエネルギーになるのだから、創作のネタは無尽蔵だ。何だか水素エンジンみたいだ。

昔から私はこの「やせがまんの系譜」が好きだ。

百人一首で一番好きな歌、参議篁の作。

わだの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海士の釣り船

遣唐使になることを拒んで島流しの憂き目に遭い、配流の地に向かう途上の歌だ。「元気に旅立ったと伝えておくれ」というノリだ。下の句が「人」で始まるこの歌は、カルタ取りの際には厄介だが、絶対に他人には取らせない。

あるいは、承久の変に敗れて隠岐の島へ流された後鳥羽上皇の御製。

我こそは新島守や隠岐の海の荒き波風心して吹け

これも島流しされる側の歌だ。私はこの島の新しい主だと波や風-つまり自然にそう宣言している意味がある。

島流しの憂き目に遭いながら、歌には微塵も匂わせず凛とした気概に満ちている。ここで大袈裟に悲しんでは、世間の笑いものだというプライドが痛々しくも健気である。

私はこの手の「やせがまんの系譜」にどうも弱いのだ。無条件に応援したくなる。「判官贔屓」の変形かもしれない。

「やせ我慢の系譜」はブラームスにも共通していると思う。この話をブラームスにしたら「クララと並んで座るなら金屏風の前より、ピアノの前がいい」と言うに違いない。

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コメント

<Claris様

ご賛同いただいて嬉しく思います。

まるで見てきたような断定のしかただったので、気が引けていました。

最後のオチに感動です☆

>この話をブラームスにしたら「クララと並んで座るなら金屏風の前より、ピアノの前がいい」と言うに違いない。

ブラームスはきっとそう言いますよ♪

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