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2007年4月11日 (水)

いつか来た道

3月29日の記事「事故調査委員会」で、昔の仲間と一献傾けたと書いた。

http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2007/03/post_8fe2.html

プロのオーボエ奏者と親しく音楽論を語らった。かれこれ4時間ほど時のたつのを忘れて盛り上がった。私の本やブログについても貴重な意見が出た。メンバーのうちの紅一点はこれまた私と同期のヴィオラ弾きで、れっきとした物書きだ。二人とも私の本やブログを誉めてくれるというスタンスは共通しているが、そこそこアルコールが回った頃になって、彼女が面白いことを言い出した。

「現代のブラームスマニア(私のことか?)が、文明の利器パソコンを駆使して、楽譜上の用語を集計分析してやっと把握出来るような傾向を、はたしてブラームスは弾き手に伝えようとしていたのだろうか」という問いである。「もっと噛み砕いて判り易く記して貰わないと伝わらないンじゃあないの」「ブラームスの辞書を誰もが参照する訳じゃないンだから」と続く。断っておくが、私の本やブログへの揚げ足取りではない。愛ある問いかけである。この発言をきっかけに宴会は終盤にもつれこんだ。いい歳をした大人が居酒屋で激論を交わした。

私にとってこの問いはいつか来た道だった。執筆の途中から自問していた。この問いに対して自分なりの答えに到達したから本が書けたと言っていい。

一握りの天才打者たちは自分の打席を全て覚えているという。インタビューではしばしば、「何月何日の第4打席の3球目のファウルの時の打ち方」がみたいな受け答えをしている。天才作曲家が過去の自作について隅々まで記憶していたとしてもさほど驚くには当るまい。元々先に頭の中で完成させておいた作品を後から楽譜にダウンロードしただけであるようなエピソードは珍しいものではない。実質脳内エクセル状態だろう。自作への音楽用語の配置には、それらを総動員していたに違いない。それが全ての弾き手に完全に伝わるかどうかとは別の次元の話である。

万が一ブラームスがそれらのことに完全に無頓着だったとする。それでも楽譜への音楽用語の配置は、楽想を弾き手に伝えたいという意思の表れであることは動くまい。無意識のうちに適切な楽語を選んでいたはずである。それらを集計分析することで、ブラームスの無意識下の性格を類推することだけは出来るはずだ。最悪それでも構わない。ブラームスの無意識になら振り回されてみるのも悪くないと開き直ったことが、執筆の動機になっている。

ありがたい話だ。あの宴席一回にブログ記事のヒントがどれほど詰まっているか計り知れない。もっともっと話がしたい。

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