ブラームス神社

  • 道中安全祈願

おみくじ

  • テンプレート改訂しました

独逸日記

  • ドイツ鉄道博物館のおみやげ
    2012年3月28日から4月4日まで、次女の高校オケのドイツ公演を長男と追いかけた珍道中の記録。厳選写真で振り返る。

ビアライゼ

  • Schlenkerla
    自分で買い求めて賞味したビールの写真。ドイツとオーストリアの製品だけを厳選して掲載する。

カテゴリー

« 発表会の曲目 | トップページ | 伊能忠敬 »

2007年5月16日 (水)

ほとんど無音

2005年7月5日の記事「ダイナミクスレンジ」とあわせてご覧頂きたい。

http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2005/07/post_96d4.html

ホルン三重奏曲第3楽章43小節目のヴァイオリンに「ppp quasi niente」と記されている。「niente」は「無」だ。「quasi」はほとんどなので「ほとんど無音で」となる。いやはや何とも嬉しい指定である。ギネスブック的に申せば、休符を除くブラームス史上最弱音と言える。そもそもホルン三重奏曲は用語使用面で特色が多いが本件はその最たるものである。

この場所はいわゆる主題再現部にあたる。ピアノは紛れもなく冒頭主題を再現しているがヴァイオリンはその先のホルンの主題を先取りする構造になっている。第1主題と第2主題が実は対位法的に統合し得るというさりげない仄めかしだ。だから第1主題が再帰する場所で、ほとんど無音に近い音量でかぶさるようにと意図されている。

音を出すという行為は本来積極的な行為であり、何らかのエネルギーの発露なのに、それをほとんど無音でと言うのはご無体な話には違いない。そうした無理難題ぶりも鑑賞の対象である。

« 発表会の曲目 | トップページ | 伊能忠敬 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ほとんど無音:

« 発表会の曲目 | トップページ | 伊能忠敬 »

フォト

ブラームスの辞書写真集

  • Img_0012
    はじめての自費出版作品「ブラームスの辞書」の姿を公開します。 カバーも表紙もブラウン基調にしました。 A5判、上製本、400ページの厚みをご覧ください。
2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ