トライアングル
説明は不要だ。
6月13日発売のコミック「のだめカンタービレ」第18巻の表紙はトライアングルだった。3月20日の記事「のだめの中のブラームス【25】」では単行本の表紙に描かれる楽器について考察を試みている。
http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2007/03/25_d6bf.html
表紙に描かれそうな楽器を予想したがトライアングルもその中に入っていた。ブラームスの管弦楽作品でトライアングルが用いられるのは2つだけだ。第4交響曲とハイドンの主題による変奏曲である。小さいながらも鋭い響きで、使いこなせば良いアクセントとなるだけに、限定された使われ方をしている。第4交響曲では第3楽章にのみ現れる。
とりわけお気に入りの場所がある。「ハイドンの主題による変奏曲」のフィナーレ・パッサカリアの中だ。361小節目から始まったパッサカリアが80小節経過する頃、木管楽器に冒頭主題が回帰する。一番大切なことをピアニシモで語る独特のブラームス節だ。「p ben marcato」の木管楽器にひっそりとよりそう「pp」でトライアングルが鳴らされる。449小節目には「ff」まで許可されるトライアングルだが、むしろこの「pp」の方が心に沁みる。
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