バケツリレー
1885年6月28日ミュルツシュラーク。ブラームスが避暑で滞在していた家の隣で火災が発生した。火の手はブラームスの部屋にも及んだ。ブラームスはバケツリレーに進んで参加して消火を手伝った。当時のブラームスの部屋には作曲完了間近の交響曲第4番の楽譜があったが、気に留めることもなく消火を手伝ったという。
気を揉んだのは周囲の人々だ。扉を蹴破って室内に入り、すんでのところで楽譜を持ち出したという。
ブラームスは楽譜が焼失してしまうことを気にも留めなかったというエピソードだ。このことは何やら象徴的である。第四交響曲のような大作でも、頭の中に保存されているから、またいつでも楽譜を再現出来るという自信の表れだと思われる。頭の中にあるマスターデータからいつでもダウンロード出来るということなのだ。
それにしても交響曲第4番「火災」などという標題が付かなかったのは幸いである。
« アナリーゼ | トップページ | 長調のカプリチオ »
コメント
« アナリーゼ | トップページ | 長調のカプリチオ »
<mayoneko様
欧州最高の作曲家が消火活動ですよ!!凄いですね。
投稿: アルトのパパ | 2007年6月30日 (土) 06時29分
その時の姿を想像して笑ってしまいました。
そんなエピソードがあったんですね♪
投稿: mayoneko | 2007年6月29日 (金) 23時40分