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2007年10月 9日 (火)

インテルメッツォの二面性

「インテルメッツォ」はブラームスのピアノ作品に親しむ人々にとっては最早定番だ。中後期の小品のタイトルとしてまさに君臨しているという形容が相応しい。ブラームスにおけるインテルメッツォの初出はピアノソナタ第3番第4楽章だ。概ね遅めの突き詰めないテンポで淡々とした曲想が持ち味になっている。曲中に「marcato」が出現しないという特徴もある。大づかみに申せばカプリチオの対極と位置付けることが出来る。

一般的なインテルメッツォのイメージはこの通りだが実は厄介な例外が2つ存在する。

1つは作品118-1のイ短調のインテルメッツォだ。どちらかというと骨太なAllegroだ。ブラームスのピアノ作品への解釈でしばしば鋭い切れ味を見せる「ブラームス性格作品」の著者トーマス・シューマッカー先生もこのタイトリングには首をかしげておられる。

2つ目は「4つのバラード」作品10の第3番だ。ロ短調8分の6拍子のAllegroで、聴いたままの自然な印象はまさに「スケルツォ」だ。この曲が「スケルツォ」とされずに「インテルメッツォ」とされているのはいささか不可解である。ブラームスのピアノ作品に深く親しんでいる人ほど、違和感を覚えるはずだ。

「4つのバラード」はこの3番以外の3つにおいて「Andante」が標榜されている。4番でこそ「con moto」が付着しているがベースは「アンダンテ」だ。この3番はアンダンテの海に浮かぶ島、あるいはアンダンテ砂漠のオアシスという位置付けなのだ。つまりは気分転換だ。そして「8分の6拍子のスケルツォにはハ短調を採用する」というブラームスの癖を考えるとロ短調のこの作品にはスケルツォという文言を避けた可能性も浮上する。

インテルメッツォは気分転換という機能、あるいは4つのうちの3つめという位置から考えれば、ソナタの中間楽章に出現するケースと矛盾しない。このパターンの実例は作品5のピアノソナタと作品25のピアノ四重奏に出現している。つまり気分転換型のインテルメッツォは初期に現われるのだ。

その発生の初期においてインテルメッツォは気分転換型だったものが、中期後期と進むにつれてカプリチオの反対概念へと変容したと解したい。

それでもなお作品118-1は理解に苦しむ。作品117-1から作品118-2まで5曲連続するインテルメッツォの気分転換と考えるくらいしか思い当たる節がない。

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コメント

<インテルメッツォ様

恐れ入ります。

こちらこそ、末永くおつきあいの程よろしくお願いいたします。

ブラームスのインテルメッツォをここまで考察されるとは、いつもの通り脱帽です。

それに引き換え私のHNのインテルメッツォは、何も考えず単純に決まりました。私の性格も単純そのものですから、ご安心してお付き合い下さい。

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