卒業試験
卒業シーズンと言えば普通3月である。だから卒業試験だってその頃だ。2月か3月に卒業認定のために課される試験だと解するのが自然だ。場合によっては1月ということがあるかもしれない。
先月のことだった。卒業試験でブラームスの「4つのバラード」作品10を4つ全て弾き、あわせてアナリーゼも書かねばならないというピアニストが私の「ブラームスの辞書」を参考にしているということをお聞きした。彼女(そうそのピアニストは女性だ)は「ブラームスの辞書」opus23の持ち主でもある。
2月か3月の卒業試験で弾く曲が既に9月に決定していて、譜読みの真っ最中ということに、まず驚いた。次の瞬間には嬉しさがジワリとこみ上げてきた。彼女が学生生活の集大成にと選んだ曲がブラームスだということだ。つまり相当好きだということが判る。さらに私の「ブラームスの辞書」が演奏やアナリーゼの参考になると感じてくれているということだ。この使われ方は「ブラームスの辞書」の執筆意図の核心を深々と貫くものだ。
著者としてこれほど嬉しいことはない。この嬉しさと感謝を何とか形にしたいと考えてブログ「ブラームスの辞書」上で彼女への応援のメッセージを刻印することにした。
お気づきの方も多いと思う。ここ約3週間に公開された記事には「4つのバラード」作品10に関連する記事が頻発した。以下の通りである。
- 9月24日「エドワードのバラード」
- 9月27日「レレシシ」
- 10月 4日「呼びかけのイントネーション」
- 10月 5日「起承転結」
- 10月 9日「インテルメッツォの二面性」
- 10月11日「senza troppo 」
この他9月26日の「ヘ短調」と9月28日の「夜の気分」もかすかに関連がある。感謝を形にするつもりが、いつのまにか自分が夢中になってしまったこともこの際告白せねばなるまい。
それから一連のシリーズの初回「エドワードのバラード」の前日9月23日の記事「精霊の主題」は「シューマンの主題による変奏曲」作品23のエピソードの紹介になっているが、実はこの記事は「ブラームスの辞書」op23の持ち主でもある彼女への挨拶のつもりで配置したものである。
「ブラームスの辞書」が「4つのバラード」作品10に挑む際のお守りになることを祈ってやまない。
ブラームスのご加護を。
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<もこ様
恐れ入ります。
応援記事は3つの予定だったのですが、すっかり自分が楽しんでしまいました。
投稿: アルトのパパ | 2007年10月13日 (土) 16時38分
最強のお守りですね。
きっとご加護があります!
投稿: もこ | 2007年10月13日 (土) 16時27分
<魔女見習い様
最強という自覚は薄いのですが、何かの足しになれば。
応援のつもりで始めたンですが、途中から自分が夢中になってしまいまいました。
投稿: アルトのパパ | 2007年10月12日 (金) 22時37分
最強の応援ですね☆(微笑)
投稿: 魔女見習い | 2007年10月12日 (金) 22時11分