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2007年10月17日 (水)

ショパン

言わずと知れた「ピアノの詩人」だ。1810年生まれで1849年、ブラームス15歳の時に没している。今日が没後158年にあたるという。ピアノの演奏会では最も取り上げられることが多いと思われる。ピアノを志す者にとってブラームスを避けて通ることは出来てもショパンは絶対に避けて通れぬ作曲家である。

ショパンが没したころ、ハンブルグのマルクセンの門下でピアノと作曲を勉強していたブラームスもショパンを当然知っていた。少なくともショパンの作品には接していたことは確実だと思われる。

一方で奇妙な事実も伝えられている。シューマン邸を訪問する前にリストを訪問したことはよく知られている。自作を演奏するよう薦められたが辞退したという。それならという訳でもなかろうが、リストはブラームスが持参した「スケルツォ」op4を初見で完璧に弾いたと言われれている。演奏後リストの取り巻きの中からショパンのロ短調スケルツォに似ているとの指摘があった。ブラームスはそれに対して「ショパンは知らない」と答えたと記録にある。

ショパンを知らないとはこれいかにである。

マルクセンの元での学習がバッハ、ベートーベンを筆頭とする古典を徹底的に叩き込む方針だったとは言え、ショパンを知らないとは考えにくい。原文のニュアンスが全く判らないので断言は慎みたいが、気になる。

「ショパンのその曲ロ短調スケルツォは知らない」の意味と解するのが現実的だろう。もう少し飛躍が許されるなら、自作をあっさり初見で弾かれた軽いショックと、ショパンとの類似をいきなり指摘されたある種の不快感の表出だったのではあるまいか。「ショパンなんぞ参考にしてはいません」というニュアンスがこもっていたかもしれない。他人の過去の作品に似ていると言われるのは、あまり面白いことではあるまい。

言った方も言った方だ。初めて聴くブラームス作品に機転の利いた感想が思い浮かばず、ましてや良いとも悪いとも断言出来ず、とっさに過去の著名な作品との類似を指摘して見せたといったところではあるまいか。今更リストの腕前を誉めても仕方ないからかもしれない。

だからブラームスは早々とリスト邸を辞し、やがてシューマン家の扉を叩くことになる。

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コメント

<ひふみ様

最初は空気を読んだ結果だったのだろうと思いますが、後から振り返れば必然でしたね。

あまりリストの曲を知らないので、偉そうに言えませんが。

その作品も生涯も、合うわけないですね、リストとは。

<魔女見習い様

俗にウマが合うとか、合わぬとか申します。
リストとは合わずにシューマンとは合ったのでしょう。

「ショパンのその曲ロ短調スケルツォは知らない」に賛成です。

たった一度の訪問ですが、リスト側もブラームスも、
お互いが "合わない" と直感したのかもしれませんね。

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