ダヴィッド同盟
ロベルト・シューマンが考案した空想の団体。保守的な考えに固執した古い芸術を打ち破るために戦って行く人の集まりだという。
シューマン自身の二面性をそれぞれ擬人化したフロレスタンとオイゼビウスが中心人物だ。「ダヴィッド同盟舞曲集」なる同盟歌もある。ショパンやメンデルスゾーンがメンバーとされている他、キアラという名前でクララも加わっている。
シューマンの空想の産物だから、入会手続きや規約がある訳ではない。どこかにオフィシャルな会員名簿でもあるといいのだが。
ブログ「ブラームスの辞書」の立場として当然発生する疑問は、ブラームスはダヴィッド同盟のメンバーだったのかどうかだ。「保守的な考えに固執した古い芸術を打ち破るために戦って行く人の集まり」という概念はどうもブラームスに似合わない。どんなドイツ語がこのように訳されたのか判らないままイメージやニュアンスだけで断言するのは、いささか心許ないがブラームスの作品群を俯瞰して感じるところとは微妙なズレがあると思う。。「無闇にやたらに新しさを求める人と戦って行く人の集まり」だとしたらあり得ると思う。肝心のシューマン自身、ブラームスの登場をセンセーショナルに紹介したとき、ブラームスをダヴィッド同盟の同志として認識していたのだろうか。
入会の申し込み用紙くらいは渡されたかもしれないが、少なくともブラームスは進んで入会を希望しなかったのではないかと思う。ロベルト・シューマンへの感謝や尊敬と、ダヴィッド同盟への入会とは話が別である。
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<もこ様
おおおお。もこ様はダヴィッド同盟の会員様でしたか!
ひょっとして会員名簿をお持ちではありませんか?
投稿: アルトのパパ | 2007年11月10日 (土) 22時53分
なんだか久しぶりに
シューマンの本を読みたくなりました。
私はこのシューマンの本を読む時、
ダヴィッド同盟の一員になりきって読んでます(笑)
投稿: もこ | 2007年11月10日 (土) 22時50分