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2007年12月 8日 (土)

示準化石

地質学の用語だ。その化石が産出することが、地層の年代特定の目安になっている化石のことだ。古生代の三葉虫、中生代のアンモナイトなどが有名だ。

「ブラームスの辞書」執筆準備で、ブラダス入力をしていて「mp」の出現に一定の傾向を感じていた。「mp」が第一交響曲以後に集中して現れる現象だ。音楽用語「mp」はブラームス創作の中期以降の「示準化石」だと感じたのだ。ところが、厄介なことにブラームス初の室内楽であるピアノ三重奏曲第1番の第4楽章64小節目のピアノの左手に「mp」が出現してしまうのだ。

いわゆる第2主題といわれる部分だ。旋律は「f」が奉られたピアノの右手に任されている。左手はチェロとともに特色ある後打ちの伴奏を形成する。つまりピアニストという一個の人格に別のダイナミクスを要求しているのだ。右手に「f」左手に「mp」だ。さらに伴奏の相棒チェロには「pesante」が加えられている。この「pesante」も第一交響曲付近に濃密に分布する用語だから、作品8というこの時期に出現するのは、場違いな印象である。

さあ困ったと思って、初版の楽譜をめくっていて驚いた。初版にはこの第2主題がごっそり抜けているではないか。つまり「mp」や「pesante」を含むこの第2主題は、1890年の改訂の際に挿入されたものだったのだ。中後期を指し示す「示準化石」が含まれる訳である。逆に申せばこのことで「mp」や「pesante」の示準化石としての有効性が追認出来たことになる。

示準化石「mp」をダイナミクスの目安程度の軽い気持ちで使われては困るのだ。

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コメント

<魔女見習い様

いえいえ。単なる思い付きですので、鵜呑みは禁物でございます。

初版の楽譜までも発掘作業。さすが~!
ブラームスの許可のない「mp」は、御法度ですね。
私も気をつけなくちゃ!

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