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2008年1月31日 (木)

芥川也寸志先生の思い出

1989年1月31日が先生の命日だそうだ。

思い返せば、大学3年の春。ブラームスの第一交響曲が定期演奏会のメインプログラムだった。このときサブプログラムとして芥川先生の「交響管弦楽のための音楽」を取り上げた。当日会場においでいただいたばかりか、アンコールでは、自らタクトをとって「交響管弦楽のための音楽」を指揮して下さった。ヴィオラのトップサイドにいた私は目の前で先生の指揮を仰ぎ見た。

このやりとりが縁で、その年の暮れの定期演奏会では客演指揮者として出演していただいた。私はといえばヴィオラを始めて2年と少々でパートリーダーデビューの演奏会だった。曲目はオールチャイコフスキープログラムだ。

  • イタリア奇想曲
  • ヴァイオリン協奏曲 Vn独奏:古澤巌
  • 交響曲第6番「悲愴」

嵐のような半年だった。練習は厳しかったけれど楽しかった。ゲネプロから先生が突然優しくなったのが印象的だった。

先生はいくつかの本も書いておられる。「音楽を愛する人へ」と題されたエッセイの中で、古今の名曲に挟まれてブラームスの歌曲がひっそりと紹介されていた。「いかにおわすか我が女王」op32-9だ。曰く「いやになるほどロマンティック」とある。20歳そこそこの私は、さっそくレコードを買い求めて聴いてみたが「どこがロマンティック」なのかさっぱりわからなかった。

ところがだ。あれから25年以上経った今、その「いやになるほどロマンティック」という言葉の意図がわかってきた。先生のおっしゃりたいことがやっと理解出来たような感じだ。既にオヤジの域に突入して久しい私のブログも、きっと若い人には理解されにくいのかもしれない。25年経ったら解ってもらえると信じる。

さて、19年前の今日、お亡くなりになった先生の最後の言葉は「ブラームスの一番を聴きたい」という趣旨の言葉だったらしい。

私は、そのブラームスの第一交響曲を芥川先生の見ている前で演奏したことがあるのだ。少し自慢である。

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コメント

<MINAMI様

「キミたちそれはキャベツだよ」って言われましたねぇ。
あの頃はみな純粋で「僕キャベツ好きなんです」っていう奴はいなかったし。

やけに説得力あったからね。

先生の言葉で印象的なのは「キャベツの山」。
キャベツが多すぎて肝心のトンカツが見えない、つまりオケの楽員が自分の譜面にかじりついて全体の構成が見えていないと、重要な動機が隠れてしまう、というような意味だと思われます。
今でもオケで吹いていると、時々「あーキャベツだな」と思うときがあります。
比喩も上手い先生でした。

<魔女見習い様

学生時代は感じませんでしたが、今になって宝物になっています。

素敵なお話ですね♪
大学オケでは、とても素晴らしいご経験をたくさんなさったのですね。

今度お江戸へ出るときは、歌曲のCDをさがしてみたいと思っています。

芥川也寸志先生の、ご冥福をお祈りしつつ。。

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