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2008年3月14日 (金)

Allegro molto moderato

生涯で唯一ヴァイオリンソナタ第1番の第3楽章冒頭に鎮座する。

解釈をする上でさっそく壁に突き当たる。真ん中に置かれた「molto」は何を修飾するのかということだ。この問いを要約すると以下の通りである。

  1. Allegro molto + moderato
  2. Allegro + molto moderato

ブラームスにおいて「Allegro」を煽る表現があまり多くないことから上記の2番、つまり「molto」は「moderato」を修飾するという直感が働く。日本語訳をするなら「快速に、くれぐれも程よく」くらいな感じである。「ブラームスの辞書」の結論も2番支持である。

この楽章は「雨の歌」というニックネームの元となった歌曲「雨の歌」op59-3から旋律が丸ごと転用されている。「molto」の修飾相手や意味を考える際の重要なヒントになると感じている。歌曲側の「雨の歌」の冒頭には「In massiger,ruhiger Bewegung」とドイツ語で書かれている。「適度に穏やかなテンポで」という程度の意味だ。この中の「massig」(aはウムラウト)が「適度な」という意味なのだ。ヴァイオリンソナタ側の用語「moderato」が「massig」と呼応しているように思える。「massig」と「moderato」の呼応には他にも例がある。op105-4を背負った歌曲「墓地にて」の冒頭だ。歌のパートに「massig」とある一方で、ピアノ側には「Andante moderato」が置かれている。

歌曲「雨の歌」の旋律をこのフィナーレで引用していることを仄めかす意図がなかったかと想像する。声楽の混じらない作品にドイツ語の発想用語を置かないという原則に照らして、「massig」を「moderato」に転写したのだ。だから「molto」を奉って「くれぐれも」と念を押すのだ。

単純な「Allegro moderato」の変形だと捉えては音楽を見誤ると思う。

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