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2008年3月18日 (火)

pesanteは遅くなるか

「pesante」は何かと話題を提供してくれる。印象的な使われ方をしている言葉だ。一般に「引きずって」と解される。「leggiero」の反対概念とも思えるが、使用頻度は「leggiero」よりも遙かに低い。

ばんえい競馬を思い出す。馬がとても重いソリを引いて走るレースだ。一般の競馬を見慣れていると、馬の速度の低さには面食らう。重いソリを引きずるのだから当たり前である。競走馬の王様であるサラブレッドに引かせたら一歩も動けないという。つまり「引きずる」というのは、速度が落ちて当たり前なのだ。

「pesante」自体に直接速度を落とす意味合い・機能はないものの、演奏に反映させる手段としては、結果的にテンポダウンを採用せざるを得まい。

「pesante」の単独使用例は生涯で17回だ。使用時期が前期後期の2つに割れている。前期は作品10のバラード以前で9回、後期は第一交響曲以降で8回だ。前期9回のうち8回はピアノソナタの中に現れる。前期の特色は「pesante」の効果が切れる場所に「a tempo」や「in tempo」等のテンポリセット記号が置かれることが多いのだ。特に下記2例は興味深い。

  1. ピアノソナタ第1番第1楽章172小節目
  2. ピアノソナタ第2番第1楽章135小節目

「pesante」が「a tempo」によってリセットされている。つまり「pesante」にテンポ変動効果があるとブラームス自ら認めていることになる。

一方第一交響曲以降の後期では、「pesante」がテンポリセット記号を伴う例が現れなくなる。「pesante」がテンポを直接いじる指図ではないから、テンポリセットを必要としないという正論で貫かれているのだ。

「animato」と同じく、「pesante」もニュアンスを演奏に転写する手段として、結果的にテンポをいじっているだけで、本来テンポをどうこうする指図ではないということだ。最初期のピアノソナタではその点徹底されていないが、中期以降終始一貫した姿勢が見て取れる。

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