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2008年3月21日 (金)

響き合う二人

私はもう既にバッハを愛していると申してもいいだろう。私の脳内で昨年始まったバッハルネサンスの結果、私はバッハを深く愛するようになった。

今から29年前ブラームスがベートーヴェンにとって代わったときとは事情を異にする。あのころは一途だった。ブラームスへの思いが深まるのと平行して、ベートーヴェンへの熱意が嘘のように冷めていった。

今度は違う。2人はまるでフーガの声部のように響き合う。バッハへの傾倒は、ブラームスへの熱意を冷ますどころか、別の魅力を発見する引き金になっている。バッハは、先行するブラームスから29年遅れて動きだしたフーガの応答句のようだ。二人はお互いを引き立て合いながら密接不可分に絡み合う。時に相い和し、時に反行しながら、お互いの声部の魅力を写し合う。おそらくそれはブラームスの意思。ブラームスが世に出たとき既にこの世にいなかったバッハはただ黙ってそこに居るだけだ。単に私ののめり込み歴が逆になっているだけに過ぎない。

ブラームスの書物に現れるバッハへの言及箇所を深く見つめ、そこで言及されたバッハ作品を改めてじっくりと聴いた。バッハが生涯の楽器としたオルガンを用いたブラームス作品に親しんだ。イ短調のコンチェルトを娘と合奏した。さらにブラームスが暗譜したという「平均律クラヴィーア曲集」をブラームスになったつもりで聴いた。そして今インヴェンションに夢中だ。

ベートーヴェンとバッハではかくも位置づけが違うのだ。この先私がいくらバッハに傾倒しようとも、そのこと自体が私のブラームスラヴに影響することはないだろう。バッハへの理解を深めることはブラームス作品の味わいを深めることに多大な貢献をする。

二人はフーガの声部のようだ。

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コメント

<魔女見習い様

バッハのお誕生を祝して乾杯ですね。

とっておきのワインを開けたい気分になりました。.:*・°☆

<もこ様

そうです。バッハの誕生日です。だから告白してしまいました。

今日はバッハのお誕生日ですね♪

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