社会学的実験
長く続けていればいつかはやってくるのだが、実際にアクセス数の表示が6ケタになってみると感慨深い。当初ブログ開設の日から3年を待たずに10万の大台に乗るなどということを具体的にイメージ出来なかった。目標にしていたとまで申しては嘘つきになってしまう。
それにしてもブログ「ブラームスの辞書」のアクセスの推移を振り返るのは興味深い。ほとんど親バカの範疇である。2005年5月30日に立ち上がったブログの成長の記録はもしかすると「社会学的な実験」になっているのではないかとも感じている。
管理人の私は無論有名人ではない。その道つまり音楽のプロでもないし、物書きでもない。したことと言えば毎日毎日記事をアップさせたことと、そのための少々の調べ物、そしてコメントにレスを書いたことくらいである。世間様に露出するための細工も施さなかった。アクセスの入り口は検索サイトだけだ。それがいつの日か数カ所のサイトで言及され始め、そのうちの数カ所ではリンクも貼られた。ひと様のブログやサイトで言及される喜びは格別である。
「記事ブラームス限定」「毎日更新」の2点だけが譲れぬ方針だ。それだけで1日のアクセスがどれだけ頂戴出来るようになるのかという社会的実験をしている感覚である。中学校の理科の時間で習った通り、実験は出来るだけ他の要素が入り込まぬようにせねばならない。だからブログ「ブラームスの辞書」は、記事以外のこと、たとえばテンプレートやブログパーツを充実させてはいけないのだ。「ブラームス作品のMIDIが聴けます」「楽譜のダウンロードが出来ます」「CDや本が買えます」「おすすめのCD」「コンサート情報」等の機能があっては実験にならない。これらの付録が目当てでアクセスされてしまうと、実験の精度に影響しかねない。だから間違ってもブログの美しさでアクセスされるなどということがないようなテンプレートになっている。
既に無視し得ぬ本数が存在する「家族ネタ」はもう仕方がないとしても、そのほかは出来るだけ排除して、ピュアでプレーンなブラームスネタを揃えたい。
ブラームスネタ見たさにどれほどのアクセスが頂戴出来るのかを探る終わりのない実験である。
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