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2008年4月29日 (火)

部室使用料

「まずは休まず学校に行く」ということが我が家の教育方針であったことは3月26日の記事「トリプル皆勤賞」で述べた。小学校から高等学校までは、「学校に行くことイコール授業を受けること」と考えてよかった。授業中に寝ている可能性は棚上げして、そこを見ていればよかった。

ところが大学になると、自由度が格段に高まる。つまり「学校に行くこと」と「授業に出ること」が必ずしもイコールではなくなるのだ。

私もそうだった。大学入学と同時にオーケストラの門を叩き、程なくのめり込んだ。初心者のヴィオラ弾きとしては、個人練習が必須だった。幸い当時の我が家はオーケストラの部室から徒歩5分だった。下宿がではない。自宅がである。毎朝部室に直行して、人のいない部室で練習だ。授業に出る時間よりも圧倒的に部室にいる時間の方が長かった。

単位を落とさない程度に授業もさぼった。そのあたりの微妙なさじ加減の読みだけは上達した。親が払ってくれた授業料だが、実質上「部室使用料」と呼ぶにふさわしい実態だったという訳だ。親は判っていたと思う。留年や就職浪人さえしなければ、という暗黙のボーダーラインがあった。

部室に集う仲間とのコミュニケーションこそが全てだった。部室にいる理由は練習だけではない。後輩をさそって喫茶店、悪友と連れだってインヴェーダーゲーム、バイトまでの暇つぶし、文字通り部室は学生生活の拠点だった。住民票を移してもいいくらいだったと思う。

ブラームスも、生涯の友も、嫁もそこで見つけた。

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コメント

<ひふみ様

おかげさまで、随分割安な使用料でした。

大学の授業料が「部室使用料」とは、さすがアルトのパパさん。

その部室で、お金では買えない沢山のものを得たのですから、貴重な授業料でしたね。

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